香炉(こうろ)を高価買取!香道具の査定ポイントを徹底解説!

1. 香炉を売りたいお客様へ

香炉とは香料を加熱し、香りをたせるための道具です。志野流で使用する香炉を「志野香炉」といいます。三具足(五具足)の1つとしても数えられています。 上面や側面に大きく口の開いた、筒、箱、皿状の容器で、直接床や机と接しないように脚が備え付けられています。香道で用いる聞香炉には蓋がないのが特徴です。火を付けた香木を入れるため、不燃性・耐熱性に優れた陶磁器や金属、石材などから作られています。 見た目にも美しい香炉も存在するため、コレクションされる方も多くいます。

2. 香炉についての解説

香炉は香料を焚くための道具です。香道で使用する際は蓋のない、聞香炉(もんこうろ)を用います。香料に点ける火は小さく、それだけだと消えてしまう場合があるため、炭火を灰の中に埋めてあるものがあります。また香料自体の熱に弱いものが多いため、熱しすぎると煙ばかりが出てしまいます。日本の香道では発煙を嫌うため、灰や銀葉などを使用して炭火から遠ざけています。 陶磁器、金属、石材などが素材として良く使われています。

3. 香炉の歴史

日本ではお香の記述が最初に見られるのは「日本書紀」です。538年に沈香が淡路島に流れ着いたことが記されています。そして平安時代になると、お香は文化教養の1つとなって発展しました。そして日本で香道が確立したのは室町時代とされ、香炉もこの時期から使われ始めたとされます。このころ、青磁や銅でできた香炉が中国から渡来し、現代の香炉のような使い方を始めたと言われています。そして今日のような香道で使われる香炉が製作されるようになりました。

4. 香炉の代表作や作者

  • 鵲尾形柄香炉(じゃくびがたえごうろ)     7世紀
  • 瓶鎮柄香炉(びょうちんえごうろ)       8~9世紀
  • 御深井釉木菟香炉(おふけゆうみみずくこうろ) 江戸時代前記

5. 香炉の買取査定ポイント

どの時代、どの作家が手がけたかが重要となります。またどんな装飾が施されているか、保存状態は良いかなども大切な査定ポイントです。 代表的な査定ポイント
  • どの時代の誰の作品であるか(証明書や鑑定書があれば尚良し)
  • 作者の署名(印・銘)があるか
  • 保存状態は良好か(汚れがない、破損がない、箱が残っているかなど)
  • どんな装飾が施されているか

6. 香炉の取引相場価格

香炉は時代や作家、保存状態によって数十万~数百万円の価格の差があります。 例えば近代陶芸界で最高峰といわれた板谷波山作の「青磁捻耳香炉」には約360万円の値がつきました。こちらは、直径約12.5cm、高さ約11cmで無傷完品、真作保証がされているため高値になったと考えられます。 また人間国宝の加藤卓男作、「ラスター彩香炉(純金火屋)」には約270万円となりました。こちらも新品で箱付き、9.1㎝×10.1㎝の非常にキレイな作品です。 このように有名作家の手による作品ですと、高値になる可能性があります。

7. 香炉の買取についてのまとめ

香炉は香料を入れて香りを聞くための使用する道具です。志野流で用いる香炉を「志野香炉」ともいいます。また一対の香炉の使用を始めたのは志野流だとされています。 不燃性・耐熱性が求められるため、多くは陶磁器や金属、石などでできています。形態や寸法などは細かく決まっていないため、比較的に自由です。そのため美術品として価値の高い香炉なども多く作られています。 有名作家の手による作品であれば高額査定の可能性もあります。