水滴(すいてき)を高価買取!書道具の査定ポイントを徹底解説!

1. 水滴(すいてき)を売りたいお客様へ

書道においての水滴は、墨をする際に水を入れておくための器です。現在では墨汁などを用いることも多いですが、古来より書道は硯に水を注ぎ墨をすって作っていました。小さいものを水滴、やや大きめのものを水注(すいちゅう)、匙が付いたものを水盂(すいう)と区別することもあります。 水滴の水を入れて、上部にある穴を指で抑えて、角に開けられた穴を下にして一滴ずつ注いでいきます。手のひらに収まるくらいの水滴は、細かで愛らしい意匠を施してあるものも多く、骨董品として収集する方も多くいます。

2. 水滴(すいてき)についての解説

水滴は硯の鼠族水を入れておくための道具です。硯で墨をする時、こちらの水滴から水を注ぎます。小さな穴と注ぎ口があるのが特徴で、穴を指で塞ぐことにより水の量を調整することができます。 素材としては陶磁器が最も多く、金属や石、玉製の水滴も作られています。また壺形や箱形、動物や花を象ったものなど様々な形のものが作られています。日本では「須美須里賀米」や「すずりがめ」、「すみすりがめ」とも呼ばれ江戸時代以降に、金工細工など様々な意匠を凝らした作品が登場しています。

3. 水滴(すいてき)の歴史

中国では古来よりきれいな水は貴重なものでした。そのため、昔から水を保存する容器にはこだわりを持っていたとされます。そのため既に古代中国の周の時代には器が作られていたと言われています。現在のような水滴の形が確立されたのは、5~6世紀の南北朝時代です。日本では正倉院に納められた奈良時代の水滴が最も古いとされています。その後も盛んに作られており、江戸時代以前の古瀬戸のものが人気です。 中国では明時代の銅製の水滴が、清時代には陶製のものが多く作られました。

4. 水滴(すいてき)の代表作や作者

  • 金銅水注       奈良時代
  • 鉄釉印花蓮弁紋水滴  鎌倉時代
  • 唐獅子牡丹紋角形水滴 江戸時代

5. 水滴(すいてき)の買取査定ポイント

まずどの時代の、誰の作品であるかが重要です。有名な焼き物の産地で作られたものであれば査定額が高くなる可能性もあります。また保存状態やどんな細工が施されているかも重要なポイントです。 代表的な査定ポイント
  • どの時代の誰の作品であるか、産地はどこか(証明書や鑑定書があれば尚良し)
  • 作者の署名(印・銘)があるか
  • 保存状態は良好か(欠けはないか、箱が残っているかなど)
  • 大きさはどれくらいか

6. 水滴(すいてき)の取引相場価格

水滴は時代・産地・作者によって大きく相場が異なります。 例えば李朝後期の「金剛山辰砂水滴」には約42万円の値がつきました。こちらは直径約16.0cm×高さ約18.8cmで、朝鮮半島の金剛山の姿を表現した水滴です。非常に細かい意匠が施されていますが、一部補修のあとがあります。 同じく李朝期の「桃形水滴」は約11万円です。こちらは直径7.5cm×高さ9.7cm×重さ217gで時代箱がついています。

7水滴(すいてき)の買取についてのまとめ

水滴は、墨をする際に硯に水を注ぐための道具です。水を一滴ずつ注ぐことができることから「水滴」と呼ばれるようになりました。陶磁器・銅・鉄・玉・ガラスなど様々な素材で作られています。 コンパクトで愛らしい形のものが多く、また細かな意匠を施されているものもあり、コレクターには人気のある道具です。そのため人気のある産地のものは高額査定の可能性があります。