加藤 重孝（かとう しげたか）を高価買取！陶芸作家の査定ポイントを徹底解説！

1．加藤重高を売りたいお客様へ

加藤重高は、昭和から平成にかけて活躍した愛知県生まれの陶芸家です。人間国宝の加藤唐九朗の三男として生まれ、幼い頃から陶芸に親しんでいました。加藤重高は、父である加藤唐九朗に師事して、伝統を踏まえながらも自由で独創的な作風で知られています。初期の頃はオブジェを好んで制作しますが、中期以降は黄瀬戸や唐津、そして志野焼や織部焼など、茶の湯のために使用される道具である茶陶を中心に作陶活動を行いました。

2．加藤重高についての解説

加藤重高は、白く柔らかな焼き上がりを見せる志野焼や豪快なフォルムと深い緑色が魅力の織部焼、そして黄金色の釉をかけて作られる黄瀬戸の茶陶を主に制作しました。また、赤志野と呼ばれる、鉄分の少ない泥漿と長石釉を使用して作られる、温かみのある作品も制作しています。織部焼では、縄目模様が付いた作品や刻紋が付いた作品など、渋い印象を与えるものを数多く作りました。加藤重高の作品は、安土桃山時代の美濃焼のように目で見て楽しみ、手で触って愛でる楽しみを与えてくれます。

3．加藤重高の歴史

1927年に愛知県瀬戸市で生まれた加藤重高は、瀬戸窯業学校を卒業後、加藤唐九朗に師事して陶芸家としての道を歩み始めます。1966年には、その独創的な作風が評価されて、日展で特選北斗賞を受賞します。その後、日本現代工芸展等で賞を受賞しますが、1971年以降は公募展への出展を控えて、作品発表の場を個展に限ります。加藤重高は、美濃焼の作品を多く制作し、現代美濃陶芸界の重鎮となりました。

4．加藤重高の代表作や作者

『斑釉茶碗』 『黄瀬戸刻文花器』 『黄瀬戸竹型花入』

5．加藤重高の買取査定ポイント

加藤重高の買取査定ポイントとして、真作証明ができるかという点が挙げられます。主に美濃焼を多く制作した加藤重高ですが、美濃焼は焼き物の国内シェアの半分を占めています。そのため、中には加藤重高の作品と似たものがある可能性も高いといえるでしょう。作品が真作であることを証明するためには、作品に作家の銘があるかどうかが重要です。また、箱書のある共箱以外にも、購入時に付属品として付いてきた共布や栞などがきちんと揃っている必要があります。

• 真作であるか
• 銘があるか
• 共箱・共布などが付いているか

6．加藤重高の買取相場価格

加藤重高の作品の買取相場価格は、約2万円から10万円ほどです。重厚な存在感を放つ加藤重高の作品「志野茶碗」は、鮮やかな緋色が美しい逸品です。経年による擦れや汚れはあるものの、比較的保存状態が良好なこちらの作品は、共箱付きでおよそ9万円で取引されました。また、紫がかった発色が格調高い「鼠志野鉢」は、共箱・共布・栞などの付属品がすべて揃った状態で約4万円で取引されました。さらに、優雅な蓮の葉を連想させる「織部刻紋皿」は、共箱・共布・栞が揃っている保存状態の良い作品です。こちらの作品は、約2万円ほどで取引されました。

7．加藤重高の買取についてのまとめ

加藤重高は、人間国宝であった加藤唐九朗を父に持ち、鬼才と謳われた岡部嶺男を兄に持つ陶芸家でした。味わい深い作品を数多く制作したものの、二人の天才の影に隠れてしまい、いま一つ知名度が高くないことが作品の査定額にも影響しているといえるでしょう。土に寄り添って、土に挑戦し続けた陶芸家・加藤重高は、叩きの技法によって見た目よりも軽く、丈夫な器を作りました。また、茶陶を多く制作しただけあり、口縁の作りにもこだわった作品を作りました。もしも加藤重高の作品を売りたいと希望しているのであれば、高額査定になるよう、査定時には作品の付属品をすべて揃えて提出すると良いでしょう。