今泉今右衛門を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.今泉今右衛門を売りたいお客様へ

今泉今右衛門は、肥前有田の陶芸家です。今泉今右衛門の色絵磁器は高級磁器として高く評価されており、鍋島焼の伝統を近代工芸として今に受け継いでいます。色鍋島と呼ばれる今泉今右衛門の作品は、青みのある釉薬が特徴的で見た目にも涼やか、かつ精巧で繊細な雰囲気が人気の磁器です。民間の窯で焼かれた伊万里焼とは異なり、将軍や幕府の要人への献上品を作るために開窯した、佐賀・鍋島藩の御用窯「鍋島藩窯」の伝統を受け継いでいるため、格調高い作品が多く見受けられます。

2.今泉今右衛門についての解説

色絵磁器の最高峰として認識されている今泉今右衛門の作品は、見るものすべてを魅了するような、品格のある美しい磁器が多いといえるでしょう。十四代・今泉今右衛門が「墨はじき」という、繊細な模様を白抜きにして浮かび上がらせる技法を発展させて、幻想的な作品を作り出しています。2014年には重要無形文化財保持者として人間国宝に認定された当代は、伝統的な色鍋島の技法だけではなく、先述の墨はじきをはじめ、色絵にプラチナの輝きを施した「プラチナ彩」といった独創的で斬新な技法により新たな色絵磁器を生み出しています。

3.今泉今右衛門の歴史

今泉今右衛門は370年もの歴史を誇る窯元で、江戸時代には肥前鍋島藩の藩窯として栄えました。将軍家への献上品である色鍋島の御用赤絵師であった今泉今右衛門家は、廃藩置県によって衰退を見せた鍋島焼の伝統を引き継ぎ、明治以降は今右衛門窯として作品を作り続けてきました。十代目・今泉今右衛門は、それまで分業だった工程をすべて自家工房で行うようになり、現在の今右衛門の基礎を作り上げました。江戸時代から伝わっている赤絵の調合や技法は、十四代目・今泉今右衛門にも受け継がれています。今泉今右衛門の歴史は、鍋島焼の歴史をそのまま体現しているといえるかもしれません。

4.今泉今右衛門の代表作や作者

『色絵更紗文額皿』(十二代・今泉今右衛門) 『色絵吹重ね草花文額皿』(十三代・今泉今右衛門) 『色絵薄墨墨はじき時計草文鉢』(十四代・今泉今右衛門) 『色絵薄墨墨はじき柘榴文蓋付瓶』(十四代・今泉今右衛門)

5.今泉今右衛門の買取査定ポイント

今泉今右衛門の作品は価値が高く、高額買取が期待できます。欠けやひびなどがなく保存状態が良好なこと、そして希少性の高いことが買取査定のポイントとして挙げられるでしょう。年々希少性が上がっている十三代・今泉今右衛門の作品は、高額で買取してもらえる可能性が高いといえます。また、市場需要のある作品であることはもちろんですが、共箱付きのものであれば買取価格がアップするでしょう。
  • 保存状態が良好であるか
  • 共箱が付いているか
  • 希少性が高いか

6.今泉今右衛門の取引相場価格

今泉今右衛門の取引相場価格は、約13万円~数十万円となっています。中には、人間国宝であった十三代・今泉今右衛門の「色鍋島薄墨露草文額皿」のように、80万円以上の取引をされている作品もあります。こちらの作品は希少で美術品的価値が高いだけではなく、共箱が付いており真作であることが証明されています。ほかには、人気のティーカップで十三代作の「色絵薄墨草花文紅茶椀」の六客セットが、約19万円で取引されています。こちらも共箱・共布付きであるほか、今泉今右衛門の薄墨技法の作品は特に人気が高いといわれています。

7.今泉今右衛門の買取についてのまとめ

今泉今右衛門は繊細で気品溢れる、芸術性の高い色絵磁器が魅力の陶芸家です。いかにも実用向けである素朴な温かみのある磁器とは異なり、今泉今右衛門には観賞用として収集したくなる洗練された趣があります。控えめなのに華やかな今泉今右衛門の作品は、陶芸愛好家の人々はもちろん、一般の人々をも魅了するでしょう。非常に人気のある陶芸家ですから、買取を希望しているなら作品によっては高額での取引を期待できるかもしれません。