加藤孝造を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.加藤孝造を売りたいお客様へ

加藤考造は、昭和後期から平成にかけて活躍し続けている、岐阜県生まれの陶芸家です。美濃焼の一種である志野焼の陶芸家として知られていますが、同じく美濃焼の一種である瀬戸黒の技法によって2010年に人間国宝として認定されました。もぐさ土や五斗蒔粘土などの白土を素地にした志野焼は小さな孔が多く見られ、ざっくりとした温かみのある質感が魅力となっています。また、加藤孝造が作り出す漆黒色の瀬戸黒は、艶やかな輝きが美しい作品です。

2.加藤孝造についての解説

加藤孝造は白磁に似ている志野焼のほか、黄色っぽい黄瀬戸や緑色の織部、そして漆黒が特徴的な瀬戸黒の磁器を作陶しています。岐阜県発祥の美濃焼の一種であるそれらの磁器の技法は、安土桃山時代にまで遡ることができ、加藤孝造ら陶芸家によって現在まで受け継がれてきました。控えめで穏やかな作風は、優美で柔らかい印象を与えます。特に、加藤孝造の瀬戸黒は、しっとりとした漆黒の艶と穏やかな佇まいで、加藤孝造の生み出す「黒の世界」を味わうことができる銘品となっています。

3.加藤孝造の歴史

岐阜県に生まれた加藤孝造は、岐阜県陶磁器試験場(現在の岐阜県セラミックス研究所)に入り、美濃焼の発展に尽くした五代・加藤幸兵衛に師事します。美濃焼の伝統を生かした作品作りを行い、1962年には日本伝統工芸展で初入選を果たしました。1970年に独立して岐阜県・多治見市に開窯し、陶芸家の荒川豊蔵に師事します。人間国宝であった荒川豊蔵は、安土桃山時代以降に廃れてしまった瀬戸黒の技法を蘇らせました。加藤孝造はその技法を受け継ぎ、2010年に重要文化財である瀬戸黒の保持者として、人間国宝に認定されました。

4.加藤孝造の代表作や作家

『瀬戸黒茶碗』 『黄瀬戸筒花入』 『掛け流し瀬戸黒茶碗』 『志野大壷』

5.加藤孝造の買取査定ポイント

加藤孝造の買取査定ポイントは、保存状態の良さにあります。加藤孝造は近代陶芸家の一人ですから、使い込まれて傷がたくさん付いた状態のものよりも、ひびや傷がない状態のものが好まれる傾向にあるといえるでしょう。また、真作であるかどうかも大切な査定ポイントになります。さらに、共箱や鑑定書などの付属品が付いているかどうかも査定価格に影響を与えます。
  • 保存状態は良好か
  • 真作かどうか
  • 共箱などの付属品が付いているか

6.加藤孝造の買取相場価格

加藤孝造の作品の中でも志野焼は多く出展されていますが、瀬戸黒はほとんど姿を見掛けることがありません。そのため、希少価値の高い、加藤孝造の瀬戸黒の買取価格はかなりの高額を見込むことができるでしょう。加藤孝造の買取相場価格としては、およそ4万円~数十万円となっています。加藤孝造の瀬戸黒茶碗「霰」は自筆書きのある共箱と外箱付きで、80万円で取引されています。さらに、加藤孝造の志野茶碗「屋戸ノ梅」は共箱としおりが付いて、約52万円で取引されています。また、共箱付きの「黄瀬戸茶碗」はおよそ20万円で取引されました。このように作品にもよりますが、加藤孝造の瀬戸黒は数ある作品のなかでも高額で買取されており、とても市場需要の高い磁器であるといえるでしょう。

7.加藤孝造の買取についてのまとめ

加藤孝造の作品の多くは、ざっくりとした質感で柔らかい感触を楽しむことができるもので、多くの人々に愛されています。茶碗を中心に、花瓶や壺、そしてぐい吞みなどの作品が見受けられ、思わず手元に置いておきたくなるような温かくて穏やかな作風が人気です。特に、その技法を受け継いだことによって人間国宝と認定されることになった瀬戸黒の評価は高く、買取市場でも高額で取引されています。加藤孝造の作品をさらに高額で買取を希望しているのであれば、保存状態に気をつけるほか、共箱などの付属品を付けて出展すると良いでしょう。