巻物(まきもの)を高価買取!中国美術の査定ポイントを徹底解説!
1.巻物を売りたいお客様へ
巻物は、中国美術を代表する芸術品です。古いものは竹などの木材に書かれたものですが、現在主に取引されているものは巻物の中でも絵画と書画がメインです。 日本でも巻物は作られていましたが、中国の巻物は絵画だけ、文字だけというものが主流で、日本の巻物のように文字と絵が順番に描かれている絵巻物は少なかったようです。 中国の巻物は現代の美的感覚から見ても優れた作品があるため、掛け軸として飾る目的で巻物を探しておられる方もいらっしゃいます。2.巻物についての解説
もともと、巻物は細長い木片を綴ったものに、なんらかの記録をつけた文書でした。 木片では保存性、携行性に難があったため、いつしか紙の巻物(巻子本)へと進化していきます。現在取引されている巻物は、絵画か書画が主流です。3.巻物の歴史
巻物の歴史は、南北朝時代の5世紀頃に始まったと考えられています。木製の軸に、長い紙を巻いていくという巻子本(巻物)がこの頃に登場しました。唐代までは巻子本が書物の主流だったようです。 しかし、巻物は文字を読むには少々不便です。巻取らなければいけませんし、後ろの方だけ読みたい場合でもいちいち最後まで開かなければなりません。このため、宋代以降は折子本という書籍が主流になり、木版印刷技術が発達しました。 中国美術の最盛期は、清代〜明代にかけてです。比較的政治が安定しており、人々に芸術を楽しむ余裕が生まれてきた頃とも言えるでしょう。巻物の絵画や書画の中で特に名品と呼ばれるものは、清代と明代に多く存在します。4.巻物の代表作や作者
黄公望 「九珠峰翠図」(台北故宮博物院) 査士標「行書鮑防上巳寄孟中丞詩」(澄懐堂美術館蔵) 祝允明「前後赤壁賦」(東京国立博物館蔵)5.巻物の買取査定ポイント
巻物の買取ポイントは、保存状態が良いことと、作者がわかっていること(有名作家であればなおよし)がまず重要です。さらに、作家がわかった作品であったとしても、加筆修正されていると評価が下がってしまうことがあります。 また、巻物の裏には裏書という注釈がついているので、注釈の内容によっては評価価格がアップすることがあります。6.代表的な査定ポイント
- 保存状態が良いこと
- 作者がわかっていること
- 加筆修正がないこと
- 裏書があればその内容が重要
7.巻物の取引相場価格
巻物の買取価格は、歴史的価値や保存状態などにより大きく違いますが、高値がつくものは170万円以上の値段が付くことがあります。平均的な価格は10万円前後から、物によっては100万円以上で取引されています。巻物には、その内容の意味合い(山水画や花鳥画、縁起物、宗教的なものなど)によって評価価格に差が出てきます。特に、平安時代〜鎌倉時代の本物の巻物は高価で取引されています。保存状態がよく、箱が残っているとさらに高額評価される可能性があります。8.巻物の買取についてのまとめ
時代を超えた美を残す巻物。平安時代の日本でも珍重されていましたが、現代でも需要がある骨董品です。巻物は開いて、飾っておく場合もあるのですが、巻いてそのまましまい込んであることも多々あります。 しまっているままでは大変もったいないので、査定に出してみることをおすすめします。巻物は制作された年代や、作者、作品の経緯によっては100万円を超える値段がつくこともあります。品物の取引相場価格を検索
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