筆筒(ふでづつ)を高価買取!中国文房具の査定ポイントを徹底解説!

1.筆筒を売りたいお客様へ

「筆筒」とは筆を立てておくための筒で、現代で言うところのペン立てにもよく似ています。しかしながら、中国で生産されてきた「筆筒」は単なる書道具としてではなく、中国美術品・骨董品としての価値を持ちます。 そのため、一見用途が分からない筒状の物入れでも、プロから見れば優れた美術品だと断定できるケースも珍しくありません。「筆筒」は、かつて多くの書道具や工芸品を作ってきた中国ならではの技術が光る品物です。

2.筆筒についての解説

「筆筒」は乾いた筆を立てて保管するのに用いられ、材質は木や竹、象牙や陶器、金属など様々です。大きさは高さ20cm前後が一般的ですが、これは筆の一般的なサイズに合わせて作られたためだと想定できます。 中国では古くから工芸品に華やかな装飾が施されてきましたが「筆筒」も例外ではなく、彫刻をはじめとした数々の装飾が見受けられます。デザインに用いられる象徴は動植物や人物、文字や風景など様々で、中には材質の質感を活かして彫刻がされていないものもあります。

3.筆筒の歴史

中国では筆に長い歴史がありますが、同じように「筆筒」も古代から作られてきたと言われています。数ある「筆筒」の中でも竹製は一際歴史が古く、新石器時代には既に作られていたようです。 宋代に入ると竹や象牙をはじめ、玉や犀角(サイの角)、木を材料とした「筆筒」が作られるようになり、その後工芸技術や書道の発展とともに多種多様な「筆筒」が生産されてきました。宋代、江蘇省を中心に多く生産された「筆筒」には「蹴鞠」を楽しむ風景が彫られているものが多く、宮廷や王朝で披露されてきたと言われています。 「筆筒」は日本由来の書道具では目にする機会は多くありませんが、中国では非常にポピュラーな書道具かつ美術品として世間に広がりを見せたそうです。

4. 筆筒の代表作や作者

  • 彫竹訊窺簡図筆筒
  • 鐵砂釉筆筒
  • 葡萄唐草文筆筒
  • 李朝白磁青花丸に算木文八角筆筒
  • 透彫筆筒

5. 筆筒の買取査定ポイント

「筆筒」には様々な材質のものがありますが、中でも竹製の品物は年代ものである場合が多く、高評価を得やすくなっています。 また、美術品としての価値が高い象牙製の「筆筒」も、積極的に買取される品物です。そのほか、保存状態や銘の有無によっても評価は分かれています。 ちなみに、変色などが見られる場合は「経年の証」としてかえって高評価がつく場合もあるので安心してください。 そのほか、以下の査定ポイントを参考にご自宅の「筆筒」と照らし合わせてみましょう。
  • 保存状態は良好か(ヒビや欠けがないか)
  • 製作年代がはっきりしている、作者が分かっているか(証明書、刻銘があると尚良し)
  • 素材は何で出来ているか(竹や象牙は高評価を得やすい)
  • 細かな彫刻が施されているか

6.筆筒の取引相場価格

平均取引価格は10,000円~30,000万円程です。一般的に「筆筒」は大きくサイズが違わないため、彫刻の美しさや年代、作者によって価値が見出されます。 中でも、箱とセットで保管している品や補修歴のない品は高額査定が出やすく、作られた年代と在銘が確認できれば160,000円を越える価格がつくケースもあります。 箱がある場合は底面(外側)に作られた年代(時代)や作者名がないか確認してみましょう。 「筆筒」で人気の名工には「周芝嚴」や「朱三松」などがいますので、それらの在銘品なら希少価値がつくでしょう。 また、代表的な作品「彫竹筆筒」や「透彫筆筒」は美しいデザインのものが多いため美術品としての価値が高く、100,000円~300,000円もの値がつくケースも珍しくありません。

7.筆筒の買取についてのまとめ

「筆筒」は、多くの工芸品を生産してきた中国ならではの美術品と言えます。書道の文化が栄えた中国だからこそ、身近な道具に美術的な要素を取り入れたのかもしれませんね。 「筆筒」は竹製や象牙製の品物が積極的に買取され、中でも年代ものの彫竹筆筒は驚くような価値がつく場合もあります。 用途が分からない筒状の物入れやペン立てのような骨董品をお持ちの方は、再度「筆筒」かどうか確かめてみましょう。