堆朱(ついしゅ)を高価買取!中国美術の査定ポイントを徹底解説!

堆朱を売りたいお客様へ

中国で作られた堆朱は、剔紅(てきこう)とも呼ばれ、現代でも盛んに作られています。堆朱は彫刻技法の一種です。漆器ならではの質感、彫刻の細密さ、色合いの鮮やかさにインパクトがあり、中国漆器を代表する技法と言えます。古代に作られた堆朱は各時代によって特長があり、お茶を趣味とする方をはじめ愛好家の間で大変人気です。1~3万円程度の値段で取引されています。

堆朱についての解説

堆朱は、朱色の漆を何層にも重ねた上から彫刻をした彫漆の一種です。朱色と影の部分の黒がなんとも華やかな品です。ちなみに、全体が赤いものを堆朱、全体が黒いものを堆黒(ついこく)と言います。このほか、堆黄(ついおう)もあります。

堆朱の歴史

堆朱は明時代あたりから作られ始め、清時代に繁栄を極めます。初期はボタンの花などの彫刻を大きく施していることが特長です。 このころには、地の色や模様はさほど出てこない漆そのものの質感を生かしたデザインが好まれました。清時代に近づくにつれて、模様が次第に精密化しました。地の色が出ている部分に模様を彫り込み、時間をかけた作品作りをするようになっていきます。 当時、漆を塗り重ねるには大変な時間と労力を要しました。明時代に作られた堆朱は良質な漆を薄く重ね、明時代以降では桐油などを混ぜた漆を分厚く塗る手法が取られています。

堆朱の代表作や作者

堆朱三作(張成、腸茂、周明) 剔紅牡丹圓盒 (国立故宮博物院蔵) 剔紅赤壁圖插屏(国立故宮博物院蔵)

堆朱の買取査定ポイント

漆器のため、強い力が加わると割れたり欠けたりしてしまいます。査定の際には、割れや欠けのないもの、製造年代のわかる外箱が残っていると高評価になります。
  • 割れや欠けがないこと
  • 製造年代のわかる外箱などが残っていること

堆朱の取引相場価格

堆朱は様々な大きさが有りますが、一例として、手のひらに載るサイズのお香入れは3万円程度、花瓶の場合は1万円程度で取引されています。 過去に百万円以上の値段で取引された堆朱の特徴は、全体的に重厚感があり、彫刻は精密、いつに作られたかという印が押してあることが特徴です。材木にびっしりと端から端まで施された彫刻が見事な品が高額にて取引されています。 幅、奥行きともに50cmを超える大型の堆朱は特に高く評価されています。 多く取引されている堆朱は小型であるため、大型の堆朱は珍しい一品といえます。 唐物と呼ばれる、本当に古代中国で作られた物は数万円〜数百万円(大きさや保存状態による)で取引されますが、現代に作られた物との区別は難しいので専門家にみてもらうことをおすすめします。

堆朱の買取についてのまとめ

堆朱は、漆器に彫刻をした彫漆と呼ばれるジャンルの工芸品です。明代など古代に作られた物は唐物と言われ、割れや欠けのない保存状態の良い物は1〜3万円程度で取引されています。 製作に大変な手間がかかる品というだけに、かつては富や権力の象徴といった意味合いもありましたが、若い女性の間でもっとカジュアルに中国美術を鑑賞しようという機運が高まり、堆朱の人気も高まっています。今が堆朱の売り時とも言えます。