毛皮はポイントを押さえれば劣化を予防でき高額買取が可能になる

1.毛皮を売りたいお客様へ

毛皮はコートやジャケット、マフラーなど様々なファッションアイテムに使用されていますし、ファッション用品以外にも活用されています。中には希少性の高い動物の毛皮もあり、高額で取引されているものも少なくありません。そうでなくても毛皮は合皮などに比べて見た目や機能性が優れていて人気があります。高値で取引されることも多いので毛皮を売りたいと考える人も多く、実際に買取業者への売却やオークションへの出品などが行われています。オークションに比べて買取業者に依頼をすれば非常に楽ですし、専門の査定員がきちんと対応してくれるので安心です。 毛皮にも様々な種類があり、カシミアやチンチラ、ミンク、ムートン、フォックスなど数え切れないほどありますし、また毛皮を使ったアイテムの種類もコートやジャケット、小物類など多々あります。見た目が似た毛皮であっても価値が雲泥の差というケースもありますし、同じ毛皮の種類でも希少性が異なることも珍しくはありません。驚くほどの高額買取金額が期待できるので、今後必要のない毛皮や毛皮アイテムを持っている際には売ってみるという選択肢もおすすめです。買取業者次第で査定額がかなり違ってくるので、買取業者をしっかりと比較しましょう。

2.毛皮を使った服の種類

動物の毛皮は洋服にもたくさん用いられていて、ファッションアイテムのクオリティを一気に高くする効果を秘めています。また毛皮を使用していると暖かさが増すので実用性も高く、特に寒い時期やフォーマルな場では大活躍します。コートだけでもいくつかの種類がありますし、上着の他にも各種アイテムにも毛皮が使用される例があります。

2-1.ハーフコート

ハーフコートは腰丈程度の短いコート全般を指します。ショートコートとも呼ばれており、一般的なコートよりもスタイリッシュに見えるのが特徴です。春・秋に掛けて多数のブランドが販売しており、様々なスタイリングに合わせられます。一般的なハーフコートは、牛革などのレザーを使用していますが、素材によっては防寒具としての利用にも適しています。 他にポピュラーな素材が各種毛皮です。チンチラやミンク、フォックスなどの毛皮を使用したハーフコートは価値が高くなっています。また、ハーフコート自体ニーズが根強いアイテムです。このため、中古品であっても高値が期待できます。毛皮の希少性次第では、数十万円の値が付く場合もあります。

2-2.ロングコート

ロングコートは非常に丈が長いコートの総称です。一般には膝丈位までの長さのコートを言いますが、トレンチコートなどもロングコートとみなされています。主に冬~春にかけてのアウターとして重宝されており、特に冬用のロングコートは人気があります。このため防寒性能を意識している製品が多く、使われている素材はウールや毛皮が一般的です。 毛皮のロングコートでは、様々な種類が使用されています。高級な製品の場合はミンクやロシアンセーブルなどが定番ですが、手頃なものではフォックスが主流です。他の動物の毛皮が使われることも多いですが、特にポピュラーなものはこれら3種類です。こうした種類の違いによって、防寒性や毛皮の光沢感も変わります。

2-3.ジャケット

ジャケットはアウターの一種で、主に襟が付いている丈の短い上着全般を言います。非常に幅広いアウターがジャケットに該当します。そのほとんどは丈が腰丈程度までですが、ハーフコートよりやや長めになっています。使用されている素材もバリエーション豊富で、夏ならば綿や麻、冬はウールなどの天然繊維が主流です。一方でポリエステルなど化学繊維や混合繊維も使われています。 毛皮を利用したジャケットは、レディースアイテムで時折見られますが、コートほど多くは作られていません。毛皮は防寒性が高いですが、防寒性の観点から見ると、コートのほうが適しているからです。しかし、希少性が高くなっており、ブランドによっては高価買取が期待できます。

2-4.ストール

ストールは首に巻くアクセサリーの一種で、薄手の素材で作られているものが一般的です。素材としては綿やポリエステル、麻などが多くなっています。主に首元を彩るための装飾品ですが、様々なブランドが展開しています。ただ、一概にこれらの素材のみとは言えず、現在はデザインのバリエーションも豊富にあります。 特に高級なストールに関しては毛皮も多用されており、ミンクなどの高級毛皮はもちろん、ヌートリアやラビットなど、幅広い動物のものが用いられています。販売・買取価格は毛皮の希少価値に左右されるアイテムですが、装飾品のためコンディションも影響します。毛抜けなどがない良好な状態であれば、毛皮の種類に限らず高値が期待できます。

2-5.マフラー

マフターは首に巻いて使用する装飾品の一つですが、ストールとは違って防寒性に重点が置かれています。素材はウールやポリエステルが一般的で、価格が手頃な製品ほどこれらの素材が多用されています。秋~冬にかけて広く使われているアイテムですが、現在はデザイン性の高いマフラーも少なくありません。高級ブランドも毎年様々なマフラーを発売しており、バリエーションが豊富な場合もあります。 なお、マフラーは毛皮も多用されるアイテムです。チンチラやセーブル、フォックスなど幅広い動物の毛皮が使用されており、毛皮の柄によってデザインに差があります。気温が下がる冬場のニーズが高いため、秋~冬頃になると買取価格が高騰する珍しいアイテムです。

2-6.小物、アクセサリー、バックなど

毛皮を使用した製品は非常に多いですが、小物やアクセサリー、バッグ類でも使用されています。例えば小物類であれば耳あてや帽子がポピュラーです。アクセサリーの場合、キーホルダーに使用されていることもあります。高級ブランドでは、毛皮を使用したバッグも製造されていますが、他の小物類に比べても価格が高く、根強い人気を持つのが特徴です。 しかし、こうした小物類は毛皮こそ使用しているものの、買取相場は各アイテムによります。バッグは買取相場も全体的に高めですが、耳あてなどは相場も安く、単品では高値が期待できません。また、毛皮の希少性も価値に影響します。汎用性の高い毛皮は価格が安いものの、逆に高級毛皮はどのアイテムも高値が期待できます。

3.毛皮の種類

毛皮は動物から採取するものであり、それぞれの動物によって毛皮の種類も異なります。日本でも知名度が高く高級だと認知されているカシミアやチンチラ、ミンク以外にもフィッチやレオパードといった毛皮もあります。それぞれの種類によって触り心地や特徴が異なり、当然希少性や買取相場にも差が現れます。

3-1.カシミア

カシミアは、カシミアヤギから取れる毛・織物のことで、非常に軽いという特徴を持ちます。一般的なヤギの毛よりも保温性に優れており、高級な毛皮としても珍重されています。これは毛の密度が高いことが理由で、冬場に多用されるアイテムでは定番素材となっています。主にセーターなどのニット製品やマフラーに加工されており、高級ブランドが様々な製品を販売しています。 上品な光沢を持ち、更に滑らかな肌触りもあるため、価値は非常に高価です。色は白やグレーなど数種類あります。染色して使用されることも多いですが、特に汚れやくすみがない白のカシミアは高級とされています。どのようなアイテムでも希少性が高く、高価買取が期待できる素材です。

3-2.チンチラ

チンチラはげっ歯類の一種で、主に南米に生息しています。最高級の毛皮としても評判高く、多くの毛皮ファンに愛用されています。柔らかな手触りと美しい毛並みが特徴ですが、保温性も比較的高めです。主にラグジュアリーブランドが様々な製品を作っていますが、アイテムによっては数百万円の価格で販売されています。 現在は個体数が減ったことからワシントン条約で保護されており、毛皮用として流通しているチンチラは極わずかです。マフラーなどの小物で多用されていますが、他の毛皮に比べて価格が高騰しており、小さなアイテムであっても高価買取も期待できます。特にグラデーションが美しいものや、希少性の高い色の場合、通常よりも高値が付きます。

3-3.ダウン

ダウンはアヒルなどの水鳥から取れる羽毛のことです。ボールのような形状(ダウンボール)をした綿毛をしており、ふんわりと軽くて柔らかい肌触りが特徴です。保温性と吸湿性が非常に高く、主にダウンジャケットなどの防寒具や寝具などに使われています。軽さと保温性を兼ね備えていることから希少価値も高めです。 ただ、ダウンの価値は様々な要因で決まります。特に重要な要素となるのが軽さとかさ高性です。軽くてダウンボールが大きいものほど価値が高く、逆に重くてかさ高が少ないものは低くなります。色も価値を決める要素になっており、白に近いものほど価値が高まります。しかし、一般には詰め物として使われるため、色味の重要性は高くありません。

3-4.フィッチ

フィッチはイタチ科の動物で、日本ではケナガイタチとも呼ばれています。アメリカンスカンクの変異種とも言われていますが、20世紀半ばから毛皮用に養殖が行われています。加工がしやすい毛皮でもあり、現在はハーフコートなど衣類のほか、バッグなどの製品に使用されています。色は白いホワイトフィッチと黒いブラックフィッチの2種類が一般的です。 その名の通り長い毛が特徴で、密度も高いことから保温性に優れています。また、イタチ特有の高級な光沢感もあるほか、柔らかい肌触りもフィッチの魅力です。価値も高い毛皮の一つで、保管状態が良いものは高価買取が期待できます。ただし、希少性は高いもののミンクほどの高値は付きません。毛皮の価値は面網の密度や色合いで決まります。

3-5.フォックス

フォックスはキツネの毛皮で、様々な国が生産しています。特にポピュラーなものはブルーフォックスです。スカンジナビア半島で養殖された毛皮が世界中に流通しており、最も多く見られるフォックスの毛皮です。他にもレッドフォックス・シルバーフォックスなどがあります。中でもシルバーフォックスは希少性が高く、高値で取引されるケースも珍しくありません。 フォックスは滑らかな肌触りと高い保温性を持ち、アウターや各種装飾品など様々なアイテムに使われています。価値は種類によって異なりますが、特にシャドーフォックスは希少性が高く、他のフォックスよりも高値が期待できます。逆にブルーフォックスのように流通量の多い毛皮に関しては、ブランドなどの付加価値が買取に影響を与えます。

3-6.ラム

ラムは子羊の羊毛のことで、主に生後12ヶ月以内の子羊が用いられています。ややカールした独特の風合いをしていますが、ボリュームと保温性を兼ね備えています。ラムと言っても様々な種類があります。特に普及しているものはチベットラムで、非常に長い毛足とカールした巻き毛が特徴です。日本では錦綿羊という別称もあり、主に染色してブーツやアウター、装飾品といった様々な製品に加工されています。 他にも中国製のチキャンラムやカクラルラムなど種類も豊富ですが、毛皮としての価格は控えめです。これはラム自体の生産量が比較的多いことが理由です。しかし、ブランド品によっては高値が期待できるほか、風合いなどコンディションにより価値が変動します。

3-7.レオパード

レオパードは独特の模様を持つ毛皮で、一般にはヒョウ柄と呼ばれています。茶色い毛色と不規則に並んだ黒い斑点が大きな特徴で、コートやバッグのほか、財布など幅広い製品に使用されています。日本では非常に認知度の高い毛皮の一つですが、主な生産地はアメリカやインド、中国などです。毛足は短いものの、密度が高いため柔らかく、滑らかな肌触りが特徴です。 レオパードは美しい光沢もあるため、希少価値の高い毛皮と認識されています。保存状態が良いものは、単品でも高い価値を持ちます。その独特の模様からファンも多い毛皮であり、買取の際は小物類でも高値を期待できます。なお、現在は一部の種がワシントン条約で保護されており、希少性に拍車がかかっています。

3-8.リンクス

リンクスはオオヤマネコの毛皮で、非常に美しい光沢を持っています。毛色は白系と茶色系に分けられますが、特に価値が高いものは白系のリンクスです。毛は非常に密度が高いうえに毛足が長く、特有の風合いを楽しめます。希少性があるため、高値を期待できる毛皮の一種です。風合いはシルクのように柔らかく、肌触りが良いことから珍重されています。 なお、リンクスはスペインやカナダなど様々な産地があります。主に希少価値は産地によって異なるほか、毛色の美しさや光沢、色と斑点のメリハリなど様々な要素が影響します。リンクスはところどころに茶色や黒色の斑点がありますが、毛色と斑点が鮮明に分かれているものは特に価値が高いと言われています。

3-9.ミンク

ミンクはイタチ科の動物で、毛皮は希少価値と根強い人気があります。最高級の毛皮とも認識されていますが、年々希少性が高まりつつあります。主な産地はアメリカとカナダで、他にもヨーロッパで養殖されています。毛色はバリエーションが非常に多く、色によってバイオレットやサファイア、プラチナのように、宝石になぞらえた呼び方が定着しています。 ミンクはそれ単体でも非常に高い希少価値がありますが、特にスカンジナビアで生産されているサガミンクは最高級と言われています。サガミンクはミンクのブランドですが、一般的なミンクを超える希少性を持ちます。ただ、現在ではミンク自体の価値が高いため、サガミンクに限らず高値が期待できるでしょう。

3-10.ムートン

ムートンは羊の毛皮で、独特の風合いと弾力、保温性を兼ね備えているのが特徴です。特に保温性はとても高く、コートやブーツなどの服飾品のほか、クッションやカーペットなど幅広い製品に用いられています。日本でも馴染みの深い毛皮の一つで、特にコートとブーツはポピュラーなアイテムです。毎年冬頃になると、これらのアイテムを販売するブランドも増加します。 ムートンはポピュラーな毛皮の一つで、様々な国が生産しています。生産量そのものが非常に多いことから、希少価値はさほど高いと言えません。しかし、高級ブランドもムートンを多用しており、ブランドによる付加価値が付きます。毛皮のコンディションも影響しますが、ブランド品なら高値が期待できます。

3-11.ヌートリア

ヌートリアはげっ歯類の一種で、ビーバーに似ている動物です。主にアメリカ大陸に生息しており、現在は毛皮は珍重されています。日本では1930年代にヌートリアの養殖が広まりましたが、その後は様々な理由によって生産量が減少しました。しかし、今でもニーズが高い毛皮であり、様々なブランドがヌートリアの毛皮を使用しています。 使われるアイテムはコートなどのアウターからマフラーなどの小物まで幅広く、その防寒性の高さが活かされています。毛皮はとても柔らかいため肌触りも良く、チンチラに似た風合いをしています。ただし、ヌートリアは繁殖力が非常に高く、毛皮の生産量自体も多いのが特徴です。そのため、チンチラほどの希少価値はありません。

3-12.ラビット

ラビットはウサギの毛皮で、豊富なバリエーションが特徴です。価格も種類によって異なっており、安価で大量に流通しているものから、白ウサギやチンチラなど、高級で希少価値の高いラビットファーもあります。買取の際はコンディションも重要ですが、基本的な価値はラビットの種類によって変わります。売却する時は、種類を確認しておくと良いでしょう。 ラビットは古くから装飾品などに使われてきた歴史を持ち、今でも幅広いアイテムに利用されています。例えばコートのファーや、ブーツなどが定番です。そのほかにもニット帽やバッグ、イヤーマフなど利用範囲は広く、多くの人から人気を集めている毛皮です。毛質は非常に柔らかいため、肌触りが良いことも人気の理由と言えるでしょう。

3-13.ラクーン

ラクーンはアライグマの毛皮で、独特の風合いを持ちます。主な生産国はアメリカとカナダですが、それぞれ風合いなどが異なっています。特に有名なものはアメリカンラクーンで、ボリュームある綿毛と滑らかな肌触りが人気です。染色性の高さも特徴で、流通している製品の大半は染色されています。希少性は低いため買取価格は低いですが、ブランドによっては高値が期待できます。 なお、日本では2007年以前にタヌキの毛皮もラクーンと表記されていました。現在はタヌキとラクーンそれぞれ別表記ですが、これはガイドラインが見直されたためです。そのため、2007年以前に購入したラクーン表記の製品の場合、実際はタヌキを用いている可能性もあります。特にロシア・中国産のラクーンはタヌキのことのため、混同しないよう注意が必要です。

3-14.レッキス

レッキスはカイウサギと呼ばれるウサギの品種で、品種改良を施してペット用として販売されている種もあります。なお、ラビットファーの中では最高品質と評されており、チンチラに次ぐ高級毛皮になっています。ラグジュアリーブランドを始め、高価格帯のブランドで使用されることが多いことから、買取でも高値が期待できます。流通している毛皮の多くは染色されていますが、毛皮の価値は綿毛の密度が影響するため、コンディションには注意を要します。 一般的なレッキスは綿毛の密度が非常に高く、柔らかい毛質を持つことから、マフラーなどの小物類に使用されています。刺毛が退化した特殊な品種であり、自然界での生息数は非常に少ないと言われています。こうした事情もレッキスの希少性が高いと言われる理由です。

3-15.セーブル

セーブルはイタチ科の動物で、テンとも呼ばれています。多くある毛皮の中でも最高級と評されており、セーブルを使用した製品がいずれも高価格で販売されています。業者の買取でも高値が付きやすく、相場も高騰しています。毛皮は古くより珍重されていますが、過去に乱獲された歴史があり、現在は野生のセーブルの捕獲が禁止されています。流通しているものは養殖ですが、数が少ないため希少性の高い毛皮です。 産地はアメリカとカナダ、ロシアの3カ国が有名ですが、中でもロシアのセーブルが最高品質とされています。ロシアンセーブルは長めの毛足と美しい光沢が特徴で、毛皮の王様とも評されています。更に希少性が高いベリーシルバリーという毛皮もありますが、通常のロシアンセーブル以上の価格で取引されています。

3-16.リス

リスは非常に小さい哺乳類ですが、古くから毛皮も使用されているのが特徴です。リスの毛皮はグレーなど様々な色がありますが、肌触りがとても滑らかで、比較的高い密度があります。加工されることはめったになく、そのままの状態で使われる場合が多くなっています。ただし、染色は行われており、その多くは茶色系に染められています。 コートの表地やライナーとしての利用が一般的ですが、小物類などに使用されており、ニーズが根強いことから業者も買取を行っています。非常に高価な毛皮の一種であり、小さなアイテムであっても高値を期待できるのが魅力です。特にロシアのシベリア産のリスは希少価値が高く、他のリスの毛皮よりも高値で売買されています。

3-17.スワカラ

スワカラはラムの毛皮の一種で、南西アフリカ産のカクラムラム全般を指します。通常のカクラムラムを改良した品種であり、商標登録も行われています。主に生後1週間前後のラムを用いており、1960年代より生産が始まっています。現在は世界中へ輸出されていますが、ラムの毛皮の中でも特に希少価値が高く、スワカラを使用した各製品は高額で売買されています。 毛は絹のように光沢があり、ふんわりとしたかさ高性と柔らかな肌触りが特徴です。一般的な毛色は黒ですが、他にも白やグレー、まだら模様などバリエーションは豊富です。毛足は個体によって異なっており、最も短いものをガリアック、長いものをパイプカールと呼ぶように、合計5種類に大別されています。

3-18.タイガー

タイガーは虎の毛皮のことで、希少価値の高さから珍重されています。タイガーの毛皮は独特のまだら模様を持っており、黄色または茶褐色系の毛色と黒い縞模様のメリハリがあります。部位によって若干模様が変わるのもタイガーの特徴です。しかし、1980年頃に批准したワシントン条約により、トラが保護の対象となりました。こうした事情から、現在は流通そのものが非常に限られています。お店などで販売されている虎柄の製品は、毛皮を模したフェイクファーが主流です。 しかし、業者などの買取は現在でも盛んであり、コートやマフラーなどの製品も一定のニーズがあります。カビや破れ・汚れなどがない状態の毛皮であれば、相応の高値が期待できるでしょう。

3-19.ウィーゼル

ウィーゼルはイタチ科の小型の動物で、北半球ではほぼ全域に渡って生息しています。古くから毛皮が珍重されており、生産される地域によって呼び名が変わります。例えば日本産ならジャパニーズウィーゼルと呼ばれますが、中国産のものはチャイナミンクという呼び方が一般的です。他にもアメリカンウィーゼルなどがあり、生産国は幅広い地域に渡ります。 また、ウィーゼルの毛皮は厚みがあるものの、刺し毛が硬いため加工して使用されています。流通している毛皮の多くは刈毛・染色等を行っており、純粋な状態のウィーゼル毛皮はほとんどありません。価値はミンクに劣るものの、毛皮全体で見れば高級毛皮に分類されています。特に光沢があるものは高値が期待できます。

3-20.ウール

ウールは羊の毛の総称で、羊毛を使用して作られた織物を指す場合もあります。ポピュラーな素材の一つであり、ニットやマフラー、コートなどの衣料品からカーペットなどの生活雑貨まで、幅広い製品に使用されています。単体ではかさ高性があり、防寒性も高いことから、防寒具での使用が一般的です。一定の柔らかさも備えており、肌触りが良い点も特徴です。 ウールは生産量・流通量ともに多い素材であり、希少価値が高いとは言えません。売りたい製品の状態によっては値が付かない場合もあります。ただ、西陣ウールのような高級素材や、高級ブランドの製品であれば高値も期待できます。しかしウールは耐久性が低く、摩擦や変色に弱いため、コンディションには注意が必要です。

3-21.鹿

鹿の毛皮は、柔らかさと耐久性を兼ね備えているのが特徴です。水にも比較的強いため、変色を気にせず使える点も魅力と言えます。ディアスキンとも呼ばれており、一般には流通しているものはなめし加工を行い、更に染色などを施して製品に利用されています。非常に柔らかいことから加工もしやすく、ジャケットなどの衣類からシューズ、財布やバッグなどの雑貨小物で使われています。 ただし、鹿皮は供給量が少ないため希少価値が高めです。牛革に比べるとその傾向が顕著で、鹿革を使用した各種製品は高価買取されています。その反面、傷が付きやすい欠点を抱えており、表面に傷が付いたものは価値が大幅に下がります。鹿革の製品を買取してもらう際は傷に注意しましょう。

3-22.熊

熊は非常に珍しい毛皮の一つで、主にラグマットやカーペットなどのインテリアに使用されています。少しゴワゴワとした独特の肌触りを持っており、衣類などのファッションアイテムで使われることはめったにありません。一般的に流通している毛皮とは異なり、供給量自体が非常に少なめです。製品の用途もほぼインテリアに限られており、市場規模が他の毛皮と比べて小さいのが特徴です。 また、希少性は高いもののニーズが少なく、全体の取引価格は安くなっています。特に中古品は値が下がるため、熊の毛皮製品を買い取ってもらう際は注意が必要です。かなり珍しい毛皮であり、取引相場も確立されてはいません。このため、業者によって査定額が変動する可能性があります。

4.毛皮を使った代表的ブランド

自分が持っている毛皮の洋服や小物アイテムが価値のあるブランドなのかどうかによって査定金額が変わってきます。毛皮アイテムを手がける有名ブランドを紹介しているので買取依頼の前に参考にしてください。世界的に名が知られているブランドも毛皮のアイテムを手がけていることが分かります。

4-1.CHANEL シャネル

シャネルは数あるハイブランドの中でも特に名の知れた存在であり、毛皮製品の他にも様々なアイテムを送り出しています。シャネルでは上質な毛皮を使用していてゴージャスであり、希少性の高いコートが特に有名です。新品商品だけでなく中古商品のシャネルの毛皮のアイテムも非常に需要があり、中古市場も賑わいを見せています。高額買取されることも多い点も特徴です。華やかで存在感を放ちまさにシャネルらしい服飾デザインが話題性を呼んでおり、しっかりと保管しメンテナンスをしていれば年数が経過していても高い評価を得られます。 シャネルは100年以上前に誕生した歴史あるブランドであり、世界中で知らぬ者はいないほど知名度が高くなっています。日本においても各分野のアイテムが支持されており、当然毛皮アイテムも高い評価を得ています。

4-2.FENDI フェンディ

フェンディは世界的な知名度を持つラグジュアリーブランドで、イタリアのローマに本部があります。メンズ・レディースともに様々な衣料品や装飾品を製造していますが、特に毛皮を用いた製品が人気のブランドです。フェンディ=毛皮と認識しているユーザーも多いほど有名ですが、これは創業時に毛皮工房からスタートしたことが理由です。現在もファーコートやバッグを始め、多数のアイテムに毛皮を利用しています。 フェンディの毛皮製品はファンも少なくありません。中古アイテムの相場もかなりの高値で、根強い人気があります。そのため業者も高価買取を行っており、小物類であっても高値が期待できます。希少性の高い毛皮を用いた製品であれば、数十万円の値が付く場合もあります。

4-3.FOXEY フォクシー

フォクシーは1980年に誕生した日本発の高級ブランドです。現在はニューヨークを始め海外でも店舗を展開しています。設立当初から各種ファーを取り扱い始め、数年後には毛皮を用いた様々なアイテムを手がけるようになりました。日本はもちろん、世界的にも毛皮で有名なブランドの一つです。今でも女性憧れのブランドとして根強い人気があります。 フォクシーが使用している毛皮は、ミンクやチンチラなど高級毛皮が大半を占めています。各アイテムの販売価格も高騰していますが、その分買取でも高値を期待できます。特に中古であってもほとんど値崩れしておらず、高額で売買されているのが特徴です。ただし、買取では毛皮の保管状態などが影響する点に注意が必要です。

4-4.EMBA エンバ

エンバは1947年に設立された老舗のブランドです。兵庫県で設立された植野物産商会が母体で、バブルの頃には日本で一大ブームを巻き起こしました。その後はバブル崩壊によって一度倒産してしまいましたが、現在は新たなブランドとしてスタートしています。様々な毛皮の製品を手がけており、特に高い品質は海外でも評価されています。今も変わらず毛皮ファンから根強く支持され、更に人気があるブランドです。 エンバで取り扱っている毛皮は主にミンクですが、他にもセーブル・フォックスなどの毛皮も手がけています。いずれの毛皮も品質を重視しており、エンバのロゴがあるだけで買取価格も高騰するほどです。海外の高級ブランドに匹敵するクオリティを持っており、どのアイテムも高値が期待できます。

4-5.Yves Saint-Laurent イヴサンローラン

イヴサンローランはフランスを代表するファッションブランドの一つです。シャネルやクリスチャンディオールと並び、現在でもファッション業界を牽引しています。衣類や服飾雑貨など、様々なアイテムを展開していますが、毛皮のアイテムでも非常に知名度が高いブランドです。特にロングコートはバリエーションも多く、一着で100万円近い価格の製品もあります。主にサガミンクなどの高級毛皮を使用しており、品質は毛皮の専門ブランドに匹敵します。 中古アイテムも根強い人気があります。イヴサンローランの毛皮アイテムは様々ありますが、いずれも高値で取引されています。業者に買い取ってもらう場合でも、高値が期待できるブランドと言えるでしょう。

5.毛皮を買取して貰う際の注意点

これまで大切に扱ってきた毛皮を少しでも高い金額で買取してもらうためには、様々な点に注意しなくてはなりません。ブランドのネームバリューや保証書の有無が査定金額に差をつけることを知っておく必要があり、利用する業者次第では損をする可能性もあるので要注意です。購入時に付属していたものを大切に保管し売却の際に提出することも基本です。

5-1.ブランド品かノーブランド品なのかも重要ポイント

シャネルやフェンディのように誰もが知るハイブランドが手がける毛皮商品もあれば、ノーブランドのアイテムもたくさんあります。同じくらいのランクでクオリティも同等の毛皮を使用していてもブランドの方は注目されやすく、買取査定の際にも有利に働きます。ノーブランドであっても毛皮自体に価値があれば相応の査定額になりますが、やはり有名ブランドというネームバリューはとても強いです。ブランド品であってもそれぞれのブランドによって評価が異なる点には要注意です。査定を受ける前には自分が持っているものがブランド品なのか、それとものブランドなのかを調べておくことも大切です。それにより事前に相場の把握も可能になります。

5-2.保管クオリティが高いと高価買取に繋がる

普通の洋服に比べて天然の動物の毛皮を使用しているものは害虫が付きやすく、結果として虫食いや変色などが起こります。着用した後は必ず全体をチェックして汚れなどがあれば除去し、なおかつ温度や湿度にも配慮した場所で保管してください。できれば温度は10度を下回るくらいがおすすめで、湿度はおよそ50%が理想です。(毛皮によって異なる場合あり)もちろん直射日光は避ける必要がありますが、適度な通気性の良さも不可欠です。毛皮に最適な防虫剤などが販売されている場合もあるので毛皮の種類に応じたものを使うことも可能です。着用していなくても定期的に状態をチェックし、しっかりした保管体制を築くことが何よりも大切です。

5-3.保証書は評価アップのためにも不可欠

本物の毛皮を使用しているという保証書やブランド品の場合はブランドの保証書が購入時に付加されることも多いです。それによって本物のブランド品や毛皮であると証明することができますし、これがあれば業者に買取してもらう際にも強みになり、高価買取されやすくなるでしょう。手放す予定がなくても保証書はなくさないように保管しておくことが大切です。買取時の査定金額を高額にするためのポイントのひとつにも保証書の存在はあげられます。どの保証書がどの毛皮のものなのかわかるようにしておき、売却の際には必ず提示してください。

5-4.注意すべき悪質業者による問題

毛皮の買取の際に注意しなくてはならない点はいろいろありますが、中でも業者トラブルには気をつける必要があります。本来は高い価値のある毛皮を低クオリティなどと難癖をつけて不当に安い金額で買い取る業者も実際にあります。それ以外にもスタッフの対応が悪い、信頼できない、振り込みが遅い、など考えられるトラブル例は非常に多いです。しかし優良業者が大半であり、しっかりとした査定をしてくれるスタッフが在籍していれば安心して買取してもらうことが可能です。業者トラブルを防ぐためには複数の業者を賢く比較することが大切であり、急がず焦らず行動することも重要です。口コミや実績、業者の住所などを調べておくことも大切です。

5-5.毛皮の需要低迷による問題

毛皮を売るときには季節にも目を向けることが重要で、時期によって需要が変動します。毛皮を使ったファッションアイテムは主に秋が深まる頃から春前まで愛用されるので、需要が見込まれ始める前の秋頃の売却がおすすめです。例えば冬が終わった直後などに買取してもらう人もいますが、春や夏は毛皮のオフシーズンのためどうしても査定金額は安くなってしまいます。せっかくの価値ある毛皮なので需要が見込まれる時期やその直前に売却をすることが望ましいです。購入者が増える季節は当然需要も増しますし、特に高額な毛皮やブランド品、複数のアイテムを売却する際には要注意です。

5-6.中古毛皮の価格を要チェック

インターネットで少し検索すれば自分が売りたいと考えている毛皮アイテムと同じような商品が中古販売されています。同じ毛皮でも価値が異なることはありますが参考にはなりますし、相場観をつけておくことは重要なことです。ただブランドによって差が出るので異なるブランドの場合には参考になりにくく、さらに同じブランドであってもいつ登場したアイテムなのかによっても差が生じます。買取業者に査定をお願いする前の段階である程度の目安金額を知りたい場合には中古品の販売価格をチェックしておくことはより良い方法です。事前に調べておいた金額と提示された査定額に大きな差がある場合は疑ってかかるのも良いでしょう。ただあくまでも中古なので使用感など、思わぬことが原因で差が生まれることもあります。

5-7.依頼していない訪問業者に気をつける

毛皮や骨董品の買取をしてくれる業者は都市部を中心に様々ありますし、最近では実店舗型以上にインターネットを介してやりとりをする業者の利用が一般化しています。そんな中急に自宅に訪問してくる業者もあり、こういったところには注意しなくてはなりません。自分が自宅に呼んだ場合は別ですがそうではないにもかかわらず急に来る業者は基本的にはリスクが高いと考えてください。お店の場所を確認するすべがありませんし会社名やその他の情報も確認できないため騙して逃げる、ということも少なからずあります。わざわざ訪問してくる業者を利用するのではなく、自分からアクションを起こして複数の業者の比較をした上で決めるのがおすすめです。

6.毛皮の取り扱い方

毛皮の品質を劣化させないように取り扱うことが高く買い取ってもらう秘訣であり、美しく着こなすために重要なことです。特に難しいことを考える必要はないものの、それぞれの毛皮によって特性があるので理解し、濡れやにおいにも注意しましょう。日頃の取り扱い方法を誤るとその積み重ねによってどんどん劣化してしまいます。

6-1.毛皮にとって火気は脅威となる

毛皮の多くは熱に対しての耐久性が低く、破れてしまったり、毛質が悪くなることもあります。変色や固くなる原因にもなり得ますので、アイロンでシワ伸ばしを行うのはNGです。お出かけ前にヘアアイロンやコテを使って髪の毛をセットする場合は、毛皮を着用する前に行うようにし、知らぬ間の毛皮の劣化を防ぎましょう。その他ストーブやファンヒーター、タバコなども毛皮にとっては脅威となり、一般の洋服以上に火気厳禁に関する意識を持ってください。熱などにより毛皮が劣化すると買取の際に大きく減額されたり、場合によっては買取不可となる可能性もあるので肝に銘じましょう。

6-2.濡れた場合の対策について

毛皮を着て外出した際に雨や雪が降っていると気を付けていても濡れてしまいます。まずは必ず傘などで防ぐようにし、どうしても濡れてしまった場合はできるだけ早くに乾いたタオルや布で水気を切るように拭きます。付着している水の量が多い場合は、雑巾のように絞ることはなくあくまでも痛めつけずに毛皮を振って水気を切ってください。その後は太陽光に当てずに自然乾燥させてください。(乾燥機の使用はNG)毛が生えている皮の部分にまで濡れの症状がみられた場合は応急処置をし、すぐにクリーニング屋などに対処を依頼してください。出かける際には晴れていても、途中で雨が降ることも珍しくありませんし、トイレで手を洗う際についつい濡らしてしまうこともあるでしょう。

6-3.毛に癖が現れた際の対処法

毛皮の美しさは毛並みの状態によって左右されるとまで言われ、買取の際にも重視されます。着用していると気づいた頃には毛並みに独特の癖がついてしまい、購入時の流れるような毛並みからかけ離れている…というケースもあります。実は毛皮製品は毛並みに関するトラブル例も多く、気を付けていたつもりでも癖がつくこともあるでしょう。まずは布を濡らして毛並みが乱れている部分を少しだけ濡らし、その状態で金ぐしを使用して元通りの流れるような毛並みに戻します。美しい状態に戻った場合は直射日光に当てずに自然乾燥させると毛皮の癖は基本的には取りされます。自宅に霧吹きがある場合はそれを使い該当部分を少し濡らして癖取り作業をしてもOKです。

6-4.香水などのにおいが付着した時の注意点

毛皮を使っている洋服や小物アイテムに香水の香りがついてしまった際には、すぐにクリーニング屋に持ち込むことをおすすめします。単純に香りがつくだけではなく、香りを構成している香水の成分が毛皮と反応し変色や毛質の変化に繋がりかねません。香水は身だしなみのひとつでもあり、毛皮を使った洋服を身にまとう際に利用するケースも少なくありません。同様にマフラーなどの使用も要注意です。毛皮に付きにくい場所に香水を付けたり、そもそも香水を使用しないという手もあります。毛皮の種類によっては非常に敏感で早い段階で変色することも珍しくないので、クリーニングなどの専門業者に任せましょう。

7.毛皮の保管方法

毛皮が使用された洋服や小物類の保管と一般的な洋服類の保管を同一視してはいけません。天然の毛を使用しているためとてもデリケートであり、温度や湿気、保管場所を間違えるとカビや虫食いの原因になりかねません。保管方法次第では型崩れや毛質の悪化なども起こり、買取査定の際の金額を大幅に下げる原因になります。

7-1.ホコリや光に注意した保管を心がける

毛皮は直射日光に弱い性質を持っており、長時間浴び続ければ毛質の変化や変色を招いてしまいます。もちろん一般的な着用を行い外出する分には問題ありませんが、直射日光の下干すのはNGです。何も直射日光だけではなくて強力な光を浴びてしまうと毛皮の劣化に繋がってしまうので、電灯、ライトの近くに置いてはいけません。ホコリ対策も講じる必要があり、着用後だけでなく保管中にも自然とホコリが毛の部分に絡まるので、叩き落としたり、毛並みの方向を確かめた上でやさしくブラッシングすることも重要です。ホコリが蓄積する前に早い段階で落としておく事が肝心です。

7-2.毛皮を劣化させる虫食いや硬化の問題

洋服の中でも毛皮用品の扱いや保管は非常に難しく、少し気を抜いてしまうと毛の硬化やカビ・虫食いの発生が起こります。まず重要なこととして専用の保管スペースを設けてください。そしてそのエリアは10度以下に抑えるようにし、湿度も50%ほどを目安に設定してください。湿度が高くても低くても毛皮にとっては悪い環境となってしまいます。そのうえ通気性を意識して光が当たらない場所に保管してください。それにより硬化をはじめとしたトラブル発生を抑えやすくなりますが、必要に応じて防虫剤や除湿剤も活用してください。しかし特定の防虫剤や除湿剤などを使うと硬化やカビ・虫食いの発生が促されることもあるため、使用前には注意書きを読んでおきましょう。めったに着用しない毛皮であっても定期的に状態を確認し、ケアを行いましょう。

7-3.保管スペースを確保することが重要

保管場所についてはシビアに考えるべきで、場所が取れないからといって他の毛皮の洋服やそれ以外のアイテムと間隔を空けずに保管すると、毛皮に傷がついたり変色してしまったり、その他毛質が変化してしまう可能性があります。ゆったりとした隙間を設けて補完すべきですが、それ以外にも空気を通しにくい材質のカバーを使用しない点も重要です。空気を通さない材質のカバーに入れて保管すると中で湿気が溜まってしまい、毛皮の状態を悪化させます。そういった事態を防ぐためにもスペースは余裕を持たせるようにしましょう。毛皮の毛並みは驚くような理由で硬化したり変色することがあります。

7-4.細くて弱いハンガーは毛皮用品の品質を低くする

毛皮が使用されている洋服の代表格といえば各種コートやジャケットですが、着用しない間に保管しておく際に使うハンガーの種類によっては型崩れのもとになります。細いハンガーは型崩れに繋がりやすいので、特に肩の部分の型崩れを防止する太めのハンガーを使用したいです。使うハンガーによって肩の部分の状態は驚くほど異なるため、細いハンガーを使うと着用した際に見た目が悪くなったり体にフィットしない…という可能性も出てきます。また細いハンガーを使って保管して型崩れすると、買取査定の際に減額対象になります。そもそも型が崩れてしまうと毛皮以前の問題として、洋服としての機能が失われてしまいます。

7-5.クリーニングの際はパウダークリーニング法がおすすめ

定期的な毛皮アイテムのメンテナンスのため、汚れや臭いがついた時などに頼りになるのがクリーニングですが、単純にクリーニングに出せば良いというわけではありません。クリーニング屋によっては毛皮に適していない方法を実践するところもあります。毛皮の場合はパウダークリーニング法というものが一般的であり、パウダーによって効果的に汚れなどを取ることが可能です。懸念されがちな毛の硬化や変色、ダメージの心配もないので安心です。毛皮用品をクリーニングに出した際に様々なトラブルが発生しており、これを防ぐためにも事前の確認やパウダークリーニングの実施が重要です。他にも様々な種類のクリーニング法があるので注意してください。

7-6.洋服ダンスを使った保管について

洋服ダンスは毛皮をはじめとした材質のファッションアイテムの保管に適していますが、毛皮をそのままハンガーにかけておくだけでは劣化が進みます。まずは他の洋服類と絡まり合うことがないように十分なスペースを維持し、さらにしっかりと空気が通るカバーをかけた上でハンガー掛けしてください。洋服ダンスの中に防虫剤や除湿剤などを入れているかもしれませんが、毛皮の種類によっては悪影響となるので、事前に問題がないかどうかを確認してください。また同じ洋服ダンス内に香りを発するものや特殊な成分の含まれたものが入っていると、毛皮の品質に悪影響が生じます。美しく維持するための洋服ダンスに入れたせいで劣化することのないように細心の注意を払ってください。

7-7.保管箱を使った保管について

洋服ダンスで保管するのではなく専用の保管箱を用いる際には余裕を持たせて入れることが重要です。サイズがギリギリのものを使わないようにしましょう。その際にはハトロン紙や布で優しく包むようにします。近年ではあまり用いられることがなくなった保管箱ですか、湿度の調節に優れているものも多くあるので有効活用したいです。ホームセンターなどで気軽に購入できるプラスチックなどで作られている保管箱は毛皮の保管には適さないでしょう。

7-8.保管業者に依頼し最適な環境で保管する

特に集合住宅の場合は専用のタンスや収納箱を用意することが難しく、毛皮の保管が行いにくいです。適さない場所に保管すると変色や硬化といった劣化が生じてしまうため、専門業者に依頼をする方法もおすすめです。期間限定で預けられ好きな時に取り寄せることができるのでメリットも大きいです。お金はかかってしまいますがスペースを確保する必要もありませんし邪魔にならず、なおかつ温度や湿度にも気を配っているところが多いので虫食いや毛質の悪化などのリスクを大きく軽減できるでしょう。専門業者に預けて保管してもらっていた毛皮の服であれば買取査定の際にも評価が高まり高額査定に繋がりやすいです。専門業者は賢く使うと非常にお得であり、高価な毛皮製品にはもってこいです。

9.毛皮の希少価値

一口に毛皮と言っても様々なバリエーションがあります。その希少価値も種類によりけりですが、高値で売れるものと、そうでないものに分けられます。一般に高価買取対象となっている毛皮は、純粋に希少価値が高いもののみです。 希少性があり高値が期待できる毛皮は、主にミンクやチンチラ、セーブル、レオパード、一部のフォックスなどがあります。これらは肌触りが非常に良く、美しい光沢を持つことでも知られています。一部はワシントン条約で保護されており、流通数が限られていることも高値になる理由です。いずれも最高級の品質を持ち、中古であっても高価買取されています。 逆に希少価値が低く、買取でも値が付きにくい毛皮はムートンやヌートリア、リス、ビーバー、ラビットなどです。これらの動物は繁殖力が非常に高い共通点があり、世界中で養殖が盛んな動物です。市場でも大量に生産・流通しており、高値が付きにくく毛皮となっています。 ただし、希少価値が高い毛皮であっても、買取時はコンディションが影響します。変色や汚れ、カビ、破れなどがある場合、値が付かないおそれがあるので注意しましょう。また、希少性の高い毛皮に似せたフェイクファーも値が付かないか、買取価格が下がる場合もあります。

10.毛皮の高価買取査定ポイント

毛皮用品を高価買取査定してもらうためには、何よりも日頃のケアによる毛質の維持が大切です。毛質が劣化しているとハイブランドの品物であっても評価が低くなりますし、珍しい毛皮であってもやはり同様です。基本的には着用時と保管時に細心の注意を払っておけばそれほど毛皮が劣化することはないので、査定価格も期待できます。 毛質の劣化以外にも汚れがあると最悪の場合買取不可になることもあり、さらににおいがついている場合も同様です。臭いにおいでなく香水のような香りでも明らかなマイナスポイントです。逆に言うと毛質の維持や汚れ、においなどに注意をすることこそが高価買取査定ポイントとなります。そして忘れてはいけないのが買取してもらう業者選びも重要ポイントになるという部分です。実績豊富な優良業者選びこそが最大のポイントかもしれません。
  • 毛皮は専用のタンスや箱を使ってスペースにゆとりを持たせて保管する
  • 温度や湿度に注意し、毛皮と防虫剤や除湿剤との相性も考える
  • 直射日光やホコリにも注意し、着用しない場合も定期的にチェックをする
  • 何か問題が起こった場合はクリーニング屋をはじめとした専門業者に任せるべき
  • 難しい毛皮の保管を確実に行うためには、専門の保管業者の活用もしたい
  • 売却する業者は信頼度が高く、経験豊富なところを活用すべきであり、複数業者の比較もおすすめ

11.毛皮の取引相場価格

毛皮といっても取引の相場価格帯は幅広く、数百万円や中には1,000万円を超えるものもあれば数万円程度のものもあります。ヤフオクで高値が付けられているものはエルメスやフェンディのようなハイブランドのコートであり、なおかつ最高級のミンクやラムファーなどが用いられています。毛皮に詳しくない人が見てもゴージャスな雰囲気が漂ってくるほど贅沢に作られています。希少性が高くて有名ブランドの毛皮アイテム、そのうえ劣化がなく美しさを維持しているアイテムが100万円を超えています。またカスタムメイドされている毛皮のコートやジャケット類も高価格帯での取引が多いです。新品購入時の価格が1,000万円を超えるアイテムや数百万円のものは売却する際にも数百万程度で買取される例も多いです。 バッグ、小物類については使用されている毛皮の量がコートに比べると圧倒的に少ないので、数万円~高くても数十万円程度で落ち着きます。基本的には元値の高さと売却する際のクオリティの高さによって取引相場価格が決まるといっても過言ではありません。 オークションでも多数やりとりされていますが安心感のある取引を希望する際には専門業者の利用がおすすめですし、確実性があります。人気があり希少性の高い毛皮は高くても購入する人も多いので相場が高くなっています。

11.毛皮の買取についてのまとめ

毛皮アイテムにはいろいろな種類がありますが、洋服やファッションアイテムが一般的です。コート類やジャケット、マフラー、小物やバッグなど多岐に渡りますが、基本的には用いられている毛皮な何の動物のものなのか、そしてメンテナンスの度合い、使われている毛皮の量によって価格が左右されます。トップクラスのブランドが販売している毛皮のコート類は買取額が数百万円単位ということも珍しくはなく、オークションだけでなく買取業者も高額買取してくれます。ただ状態の維持が非常に重要になるので、日常的な保管や取り扱いの方法によって結果的に数十万円や100万円単位で値段が変わることもあります。変色や硬化、においがつくなどすると価値が急激に下がります。保証書や付属品を用意しておけば査定の際にプラス材料になり、さらに着用期間以外には専門の保管サービスを利用する方法もおすすめです。 毛皮の高価買取査定ポイントを把握しておけば売却する際に備えることが可能で、正しい保管や使用方法を知り、何よりも買取をしてもらう際に利用する業者選びがものをいいます。これまでの買取実績が豊富で、口コミや評判が良好なところを選ぶと満足できる毛皮の買取になります。是非とも信頼できる業者で買取をしてもらいましょう。

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