彫金(ちょうきん)を高価買取!金工品の査定ポイントを徹底解説!

1. 彫金を売りたいお客様へ

彫金とは、鏨(たがね)と呼ばれる工具を使って金属を彫ることを指します。そして彫られた品のことは彫金細工とも呼ばれます。彫金は、金、銀、真鍮、鉄などの金属が原料です。主に装飾品や仏具、家具などの飾り金具に彫られています。また刀装具や刀、鎧兜などにも施されているものがあります。 時代により独自の職人芸が生まれ、現在では再現できない彫金細工も存在します。そのため細やかやで流麗な彫金細工が施されたものは、高額で買取されるものもあります。

2. 彫金についての解説

彫金は金属を使用する金属工芸の中の一つです。主に彫金・鋳金・鍛金の3つに分けられます。彫金は鏨やヤスリなどを使用して、金属の表面に模様や図案、文字などを入れていきます。 彫金はさらに透かし・彫り・打ち出し・象眼など技法に分けられ、その中でも彫りや象眼はいくつかの種類に分かれるとされます。透かしは、金属を図案にそって糸鋸や鏨で切り取ったり、彫り抜いたりする技法です。彫りは、鏨を使用し金属に模様や図案などを彫っていくことです。打ち出しとは、金属の裏から一旦大きく打ち出した後、表から細部を押さえて模様を作り出します。象眼は、本体となる金属に図案に沿って溝を彫り、そこに別の金属をはめ込むこむ技法のことを指します。

3. 彫金の歴史

彫金を含む金属工芸品の歴史は古く、日本では古墳時代頃から作られてきました。当時の遺構から出土した兜などにも施されていたのが確認されています。平安時代以降は主に仏具の文様を彫るのにもよく使用されていました。江戸時代には刀剣の鍔を制作する際に、これらの技術が受け継がれていったと言われています。 「彫金」という言葉は比較的新しく、明治以降に使われ初めました。それ以前は「鎚金師(ついきんし)」や「鎚起師(ついきし)」、「打物師」と呼ばれる職人が、現在の彫金と呼ばれる仕事を行っていたようです。

4. 彫金の代表作や作者

  • 金銅透彫金具       古墳時代
  • 金銅透彫尾長鳥唐草文華鬘(こんどうすかしぼりおながどりからくさもんけまん)
平安時代~鎌倉時代
  • 黒韋肩妻取威胴丸     室町時代
  • 蓮池に川蝉図鐔      明治時代

5. 彫金の買取査定ポイント

どの時代の、どの作者の手によるものかわかっていれば高値になる可能性があります。その場合は、鑑定書や証明書があると尚良いでしょう。またどれだけ緻密な装飾が施されているか、保存状態は良好かなども査定のポイントとなります。 代表的な査定ポイント
  • どの時代、どの作者の作品であるか(証明書や鑑定書があれば尚良し)
  • 作者の署名があるか
  • 保存状態は良好か

6. 彫金の取引相場価格

彫金細工は様々なものに施されています。そのため大きさや緻密さ、時代、作者などで査定金額はかなり異なります。 例えば総彫金の金具と銀の象眼が施された火縄銃は、約91万円の値がつきました。これは旧家から出たもので、全長が128cm、銃砲刀剣類の登録証がついています。また江戸時代の唐草文の細工が施された大名台時計(全体:高さ約104.5cm 、横幅約28cm,奥行き約28cm) は約66万円の価格となりました。 明治~昭和の近代のものでも、有名な彫金師の手によるものであれば数十万円の高額査定になる可能性もあります。

7. 彫金の買取についてのまとめ

彫金は古墳時代より行われていたとされる伝統技術です。日本では装飾品、仏具、家具、刀装具など様々なものに施されました。江戸時代には、現代では再現できないような彫金細工も残されています。また明治時代から昭和にかけての近代でも、彫金師たちの素晴らしい作品が生み出されました。繊細さと精密な技術が要求され、名工の手によるものは高額査定の可能性もあります。