一分銀(いちぶぎん)を高価買取!古銭の査定ポイントを徹底解説!
1. 一分銀を売りたいお客様へ
江戸時代末期から明治初期に流通していた長方形の銀貨です。改鋳のたびに品位を落としていった金貨から銀貨に切り替わったという歴史的価値がある貨幣です。一分銀は一分金と同じ額面通りの価値があるとされ、幕府の経済状態がうかがい知れる非常に興味深い銀貨です。
2. 一分銀についての解説
明和9年(1772年)に鋳造された良質の銀貨「南鐐二朱銀」の成功を受けて、天保8年(1837年)から明治2年まで鋳造されました。その間に4種発行され、それぞれ「天保一分銀」「庄内一分銀」「安政一分銀」「明治一分銀」と呼ばれています。明治一分銀については「貨幣司一分銀」ともされます。形は長方形の短冊型で、表面には「一分銀」と大きく描かれ、裏面には「定 銀座 常是」との刻印があります。また桜の花が四角い縁を囲むように刻印されています。側面、今であればギザギザが入れられている部分ですが、桜の刻印がある種類もあればやすり目のギザギザが特徴のものがあります。書体と共に種類を見分けるポイントとなっています。
3. 一分銀の歴史
天保8年(1837年)から明治2年まで鋳造されましたが、これは江戸幕府の懐事情が苦しくなり、金貨制度を維持していくことが難しくなったことを意味します。それまでに使われていた銀貨として「豆板銀」や「丁銀」がありましたが、これらは重量によって額面が決まる秤量貨幣でした。この一分銀は額面が記載された計数貨幣で、明和2年に造られた五匁銀についで銀貨の計数貨幣の始まりとなった通貨といえます。
4. 一分銀の希少価値
鋳造数が改鋳のたびに増加していき、安政一分銀は1億枚も造られたといわれ、希少価値としてもあまり高いものではありません。ただし一分銀は同じ種類の中でもさまざまな字体がありそれによって希少性に差があるので、査定価値が変わるのがおもしろいところです。
5.一分銀の査定ポイント
4種それぞれ銀の含有量も鋳造枚数も違うので、それによって希少性や貴金属としての価値も変わりますから、そこが査定ポイントとなります。また同じ種類の中でもさまざまある字体によっても査定額は変わってきます。
- 状態のよいものかどうか
- 4種のうちのどれにあたるか
- 字体に希少性はあるか
6. 一分銀の取引相場価格
銀の純度は80%以上とそこそこ高いものの、先に使われていた南鐐二朱銀の98%以上に及ぶものではなく、相場価格としては決して高いものではありません。銀の場合、変色などの劣化も避けがたく、状態の悪いものは数千円からになります。しかし状態のよいもの、希少性の高いものであれば数十万円の査定価格になることもあります。
yahooオークションだと、エラーコイン的なものが3万円で出ており人気でした。また字体の珍しいものが9万円でありました。
7. 一分銀についてのまとめ
金貨制度を支えていくだけの財政状況になかった幕府の状況がわかる貨幣として歴史的に見て非常に興味深い銀貨です。それまで秤量貨幣だった銀貨に額面が描かれた初めての銀貨でもあります。同種類の中でもさまざまな分類がある一分銀なので、売却をお考えであれば、古銭専門の業者で正しい鑑定を受け適正価格での取引をされるとよいでしょう。
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