濱田 庄司(はまだ しょうじ)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.濱田庄司を売りたいお客様へ

濱田庄司は、大正から昭和にかけて活躍した陶芸家です。尊敬する板谷波山に師事した後、河井寛次郎と共に釉薬の研究に没頭します。その後、バーナード・リーチのアシスタントとしてイギリスに移動し、ロンドンで個展を開いたり作陶活動を行ったりしました。民芸運動を支持した濱田庄司の作品は、手轆轤による造形と釉薬による大胆な模様が特徴で、シンプルかつ素朴な味のある作品となっています。

2.濱田庄司についての解説

バーナード・リーチと共にイギリスに赴いた濱田庄司は、イギリスの伝統的な技法やドイツの技法をマスターし、それらの技術を活かした作陶活動を行いました。イギリスから帰国後は沖縄の壷屋窯で学び、その後益子焼で有名な栃木県の益子町で作陶を行います。日用品の磁器として有名な益子焼は、使い勝手がよくて飾らない磁器が多いのが特徴ですが、民芸運動を支持した濱田庄司の作品にもそんな益子焼の影響が見受けられます。第一回人間国宝に認定された濱田庄司は、釉薬の装飾技法の一つである流し掛けを用いて、作為的ではなく自然さが魅力の磁器作りを行いました。

3.濱田庄司の歴史

神奈川に生まれた濱田庄司は、板谷波山に憧れて現在の東京工業大学の窯業科に入学し、陶芸の道を歩み始めます。卒業後には京都市立陶芸試験場にて釉薬の研究に励み、イギリスに帰国して開窯するバーナード・リーチについて異国の地で作陶活動を行いました。帰国後には民芸運動を起こして、国内外の民芸品調査を行うようになります。1955年には、第一回重要無形文化財技術保持者として人間国宝に認定され、国内はもちろん海外でも高く評価されています。

4.濱田庄司の代表作や作者

『黒釉指描扁壷』 『藍塩釉櫛目鉢』 『飴釉地掛筒描楕円皿』 『白釉黒流描鉢』 『塩釉押文花瓶』

5.濱田庄司の買取査定ポイント

濱田庄司の作品の買取を希望しているのなら、いつの時代に作られた作品なのか、そして真作であるかどうかが主な買取査定ポイントになるといえるでしょう。益子時代には多くの作品を世に生み出した濱田庄司ですが、それ以前の作品とイギリスから帰国後の作品とでは、査定額に差が生じる可能性があります。また、濱田庄司本人の作品であることを証明する鑑定書が付いているなら、高額査定を期待することができるかもしれません。
  • いつの時代の作品か
  • 真作であるかどうか
  • 鑑定書などの付属品が付いているか

6.濱田庄司の買取相場価格

濱田庄司の作品の買取相場価格は、約4万円~100万円ほどだといえます。国内初の人間国宝の作品の人気は高く、『柿釉青流描方壷』は共箱が付いている作品でおよそ80万円で取引されていました。力強さが魅力のこちらの作品は経年劣化の擦れや釉薬の曇りもほとんどなく、保存状態が良好な作品となっています。また、民芸調の赤絵が素敵な『赤繪花瓶』は共箱が付いており、約37万円で取引されました。さらに、豪快で存在感を放つ『柿釉青差草絵手方焙』は共箱付きで、およそ30万円で取引されました。保存状態が良好なこちらの作品は濱田庄司が得意とした柿釉で、艶やかな陶器の肌面が美しい作品です。

7.濱田庄司の買取についてのまとめ

濱田庄司の作品はコレクターがいるほど人気となっているため、もしも濱田庄司の作品を売りたいと考えているのであれば、高額取引を期待することができるかもしれません。素朴なぬくもりのある作品は日用の美をモットーに生み出されているものの、鑑賞用としての芸術性も兼ね備えています。できるだけ高額での買取を希望しているのであれば、鑑定書をはじめ共箱や共布が揃っていることを確認しましょう。