金重 陶陽(かねしげ とうよう)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!
1.金重陶陽を売りたいお客様へ
金重陶陽は、明治時代から昭和にかけて活躍した岡山県出身の陶芸家です。日本六古窯の一つに数えられる備前焼の復興に努めた人物で、備前焼で初めて重要無形文化財に認定され、人間国宝となりました。備前焼は良質の土を用い、釉薬も絵付けもせずに焼成されたもので、土そのものの表情が前面に表れた硬質陶器です。明治時代から昭和にかけて、ほかの磁器に人気を奪われ一時衰退しますが、金重陶陽の活躍で備前焼は全国に知られるようになり再び繁栄するようになりました。2.金重陶陽についての解説
平安時代から存在していたとされる備前焼ですが、京都や有田、瀬戸の磁器生産が盛んになるにつれて、衰退の一途を辿るようになります。そんな中、金重陶陽は桃山期の備前焼の再現に努め、轆轤師として古備前の土味を習得しました。金重陶陽は、「ひよせ」と呼ばれる鉄分を多く含んだ土の中でも、備前市田井山で採れる「観音土」を用い、3年もの歳月をかけて備前焼にふさわしい土へと熟成させてから作品を作りました。土と炎にこだわる備前焼ですが、金重陶陽は土・焼き・作りすべてにこだわった作風が特徴となっています。3.金重陶陽の歴史
金重陶陽は5歳の頃から陶芸に興味を持ちはじめ、土いじりを行うようになります。14歳からは、細工物を作っていた父親にもとで作陶活動を行うようになります。金重陶陽は、細工物の名手として昭和天皇に作品を献上するほどの腕前を持っていました。そうして、1918年に色彩備前を作りはじめると共に、陶陽の号を用いるようになりました。34歳のときに桃山期の古備前の土味を出すことに成功し、自ら轆轤を挽くようになります。陶芸界をはじめ、多くの著名人と交友を持った金重陶陽は、備前焼の素晴らしさを世間に広めていきました。1956年、60歳のときに備前焼の重要無形文化財の保持者として認定され、国内外で高く評価されました。4.金重陶陽の代表作と作者
『備前茶碗』 『備前耳付花入』 『備前徳利』5.金重陶陽の買取査定ポイント
金重陶陽の買取査定ポイントとして、真作かどうか、保存状態が良好かどうかという点が挙げられます。さらに、作品の種類が査定のポイントになります。当然のことですが、珍しい作品は査定額にも影響します。通常、備前焼はざらざらしているために茶碗が作られることはほとんどありません。ところが、茶道に精通していた金重陶陽は、茶筌を傷めないように工夫した備前焼を作り出しました。本来備前焼は土と炎の芸術といわれており、焼成をコントロールするのは非常に難しいとされています。しかし、備前焼の人間国宝であった金重陶陽は、それを成し遂げて備前焼の茶碗を数多く生み出しました。- 真作がどうか
- 保存状態が良好か
- 珍しい、もしくは人気のある作品か
6.金重陶陽の取引相場価格
金重陶陽の取引相場価格は、約3万円~80万円ほどとなっています。陶芸愛好家の人々の間でも、茶道愛好家の人々からも人気のある金重陶陽は、比較的高値で取引されている作品が多いといえるでしょう。例えば、金重陶陽の保存状態良い「備前窯変茶碗」は共箱付き、二重箱仕立てで約60万円にて取引されています。また、傷やひびのない状態の「備前窯変壷花瓶」は、共箱付き二重箱仕立てのものが約35万円で取引されています。7.金重陶陽の買取についてのまとめ
備前焼の復興に尽力した金重陶陽は、現在も人気のある陶芸家です。備前焼といえば金重陶陽といわれるだけあり、使い手に配慮しつつも存在感のある彼の作品は大変優れたものです。壷や花瓶などの作品もありますが、どちらかといえば茶碗などの茶道具の作品の人気のほうが高いといえるでしょう。金重陶陽の作品の買取を希望している場合には、真作かどうかを証明できる付属品が存在するか、保存状態が良好であるかなどを確認しておくと良いでしょう。品物の取引相場価格を検索
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