加藤卓男を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.加藤卓夫を売りたいお客様へ

加藤卓夫は、岐阜県出身の陶芸家です。古代ペルシア陶器の研究を重ねて、失われた名陶ラスター彩の復元に成功しました。そのほか、青釉や三彩、ペルシア色絵を再現し、日本の伝統的な陶芸技法と融合させて美しい作品を生み出しました。国内では、1995年に三彩技法の大成者として人間国宝に認定された加藤卓夫ですが、その後も多様な作陶活動を行い続け独自の世界を作り出しました。

2.加藤卓夫についての解説

かつての三彩は低温焼成が行われていましたが、加藤卓夫の三彩は高温で焼成されるため、強度と美しさを兼ね備えています。硬質陶器である加藤卓夫の三彩ですが、白い胎土に褐色と緑を合わせて、透明の釉薬で焼成されています。透明の釉薬を用いているために、磁器の表面は滑らかかつ艶のある光沢に覆われます。加藤卓夫の三彩は美濃焼の一種である、織部や黄瀬戸、志野などの影響が見て取れるでしょう。西アジアの陶芸技法を現代に蘇らせ、独自の作陶に活かした加藤卓夫の作品は、ほかに類を見ない独創的なものです。

3.加藤卓夫の歴史

加藤卓夫は、美濃焼の発展に尽力した陶芸家の五代目・加藤幸兵衛のもとに生まれました。幼い頃から陶芸に親しむ環境で育った加藤卓夫ですが、広島で被爆したため、戦後は闘病生活を余儀なくされます。10年におよぶ闘病生活の後、1965年にフィンランド工芸美術学校に留学し、古代ペルシア陶器の研究に没頭していきます。その後、日展を中心に作品を出展し、1988年には日本の文化に大いに貢献したとして紫綬褒章を受章しました。また、1995年には三彩の重要無形文化財保持者に認定されました。

4.加藤卓夫の代表作と作者

『青釉草花文四方器』 『ラスター彩芥子文四方水指』 『藍彩の器』 『三彩四方鉢「瑠璃光」』

5.加藤卓夫の買取査定ポイント

加藤卓夫の買取査定ポイントは、保存状態の良さにあるといえます。保存状態が良いことに加えて、共箱や共布などの付属品が揃っていることも重要な査定ポイントです。また、市場需要のあるラスター彩の磁器や青釉の磁器は、熱心なコレクターが存在するため、高額査定になりやすいといえるでしょう。基本的に加藤卓夫の作品は実用品というよりは、芸術性の高い美術品として取り扱われることが多いため、ひびや欠けなどのない状態の作品が好まれているようです。
  • 保存状態は良好か
  • ひびや欠けがないか
  • 市場需要のある作品か
  • 共箱や鑑定書などが付いているか

6.加藤卓夫の取引相場価格

加藤卓夫の取引相場価格は、平均4万円~130万ほどとなっています。古代ペルシア陶器の技法と日本の伝統的な技法を融合させた加藤卓夫の作品は、美術品として高い評価を得ているため、高額で取引されています。例えば、加藤卓夫の「ラスター彩胡姫文茶碗」は131万円で取引されました。ラスター彩の豪奢な金色と抜き絵の技法が用いられたこの作品は、1994年ごろの作品とされており、加藤卓夫が陶芸家として円熟期を迎えた時期のものです。共箱、共布に加えて御物袋もすべて揃った状態なので、上記のような高額での取引がなされたといえます。また、美しい藍色と優美でエキゾチックな造形が特徴的な「青釉胡姫文透彫鶏冠壷」は、共箱が付いている状態のものが73万円で取引されています。

7.加藤卓夫の買取についてのまとめ

人間国宝である加藤卓夫は、造形美もさることながら、イスラム陶器の釉調と美濃焼の伝統を見事に調和させた優美な作品が特徴となっています。華やかなラスター彩や三彩の作品は、陶芸愛好家はもちろん、多くの人々を惹きつけてやみません。加藤卓夫は現在でも人気のある陶芸家ですから、買取を希望している場合でも高額での取引を期待できます。専門家たちが高く評価している、加藤卓夫の円熟期に作られた作品であれば、とりわけ高価な値段で売買されることでしょう。