川喜田 半泥子(かわきた はんでいし)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.川喜多半泥子を売りたいお客様へ

川喜多半泥子は、三重県を中心に活躍した陶芸家です。実業家、政治家として忙しく日常を過ごす傍ら、趣味で陶芸や書画、俳句や写真を行っていました。本格的に作陶活動を行ったのは還暦を迎える頃のことで、遅咲きの陶芸家といえるでしょう。千歳山に開窯し、後に津市郊外に窯を移して多くの茶碗を制作しました。偉大な趣味人であった川喜多半泥子の作品は、大らかで奔放な作風が魅力となっています。

2.川喜多半泥子についての解説

川喜多半泥子はさまざまな土を用いて、独創的なやきものを作り続けました。それぞれの土に個性があるため、彼の作品はそれぞれに違う味わいを滲ませます。陶芸家として遅いスタートを切った川喜多半泥子ですが、生涯のうちに3万5千もの磁器を制作しました。心の赴くままに轆轤に向かい、土と炎に対峙した川喜多半泥子は、まさに自由さが心地よい作品です。川喜多半泥子の作品は、計算されつくした様式美の磁器ではなく、洗練された美しさを備えているわけではありません。むしろ、彼の人柄こそが作品に価値を与えているといっても過言ではないでしょう。

3.川喜多半泥子の歴史

川喜多半泥子は伊勢の豪商の家に生まれました。若い頃は銀行員、そして実業家として働き、後に三重県財界の重鎮として様々な会社の要職に着任します。さらに、1909年からは津市会議員として、1910年からは三重県会議員として政治家の務めも果たします。多趣味だった川喜多半泥子は、還暦前から本格的に作陶活動をはじめました。趣味の域を超えた彼の作品は世間で高く評価され、「東の魯山人、西の半泥子」といわしめました。また、豊富な財力をもとに、ほかの陶芸家の陶芸活動を支援し、日本の近代陶芸の発展に大いに貢献しました。

4.川喜多半泥子の代表作と作者

『粉引茶碗「雪の曙」』 『織部黒茶碗「暗香」』 『粉引茶碗「たつた川」』 『伊賀水指「慾袋」』

5.川喜多半泥子の買取査定ポイント

川喜多半泥子の買取査定ポイントは、真作であるかどうかにあるといえるでしょう。素晴らしい作品を制作した川喜多半泥子ですが、彼はあくまでも「趣味人」としてのスタンスを変えることはありませんでした。そのため、作品を販売することなく、友人・知人に譲っていました。市場にほとんど出回ることのない作品ですから、真作であるかどうかが重要な査定ポイントになります。彼の魅力的な人柄を反映した自由奔放な作風は現在でも大変人気があり、川喜多半泥子の作品は真作であればかなりの高額で取引される可能性があります。
  • 真作であるかどうか
  • 共箱などの付属品が付いているか
  • 保存状態は良好か

6.川喜多半泥子の取引相場価格

川喜多半泥子の取引相場価格は、約10万円~100万円ほどといえます。高麗茶碗の一種である、白色の粉引茶碗や織部焼の手法を使った茶碗など、数多くの茶碗を制作しました。例えば、「唐津風灰釉茶碗 唐津の稔り」は、鑑定士が真作であると認定した識箱、そして説明書付きで99万円で取引されました。また、「大福茶碗」は共箱付きで78万円で取引されています。こちらの作品はひびがある部分に金繕いがなされていますが、作者の川喜多半泥子自らが金繕いをしたとされる作品であるため、さらに取引金額がアップしたと考えられるでしょう。

7.川喜多半泥子の買取についてのまとめ

陶芸家としてではなく、人間的にも豊かな魅力を備えた川喜多半泥子の作品は、非常に人気があります。生前はほぼ市場に出回ることがなかった作品が多いだけに、熱心な収集家が喉から手が出るほど欲しがるのも頷けるでしょう。そのため、川喜多半泥子の作品の買取取引をする場合、高額な査定額を提示される可能性が高いといえます。