中里 太郎右衛門(じゅうさんだい なかざと たろうえもん)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.中里太郎右衛門を売りたいお客様へ

中里太郎右衛門は、唐津焼の陶芸家です。江戸時代初期から作陶を行い、藩の御用窯として唐津焼の伝統を代々継承してきました。藩の保護を失った唐津焼は一時期衰退しますが、十二代・中里太郎右衛門は桃山期の古唐津の再現に努め、雅陶唐津焼を蘇らせることに成功しました。さらに、十二代・中里太郎右衛門は、唐津焼の伝統を踏まえて、叩き技法による作陶を行いました。現在は十四代・中里太郎右衛門が当代となり、伝統の技法をいまに伝えています。

2.中里太郎右衛門についての解説

伝統的な唐津焼は、李氏朝鮮から伝わった叩き作りや蹴轆轤などの技法を用いて作られました。中里太郎右衛門はこの古唐津の伝統技法にのっとり、紐作りで成形し、当板を内側から当てて外側から叩いて土を締める叩き作りで作陶を行いました。この技法は主に壷などの大きな作品に用いられますが、焼成した際の器のひび割れを防ぐのに効果的な技法です。また、中里太郎右衛門は班唐津や朝鮮唐津、そして絵唐津の再現に成功し、現代では伝統的な唐津焼を作る一方で、前衛的な作品にも挑戦しています。

3.中里太郎右衛門の歴史

中里太郎右衛門は、江戸時代に唐津藩の御用窯として作陶を行い、将軍家や幕府要人への献上品を納めました。明治時代には民窯となり、陶器の置物である細工物などを作るようになります。衰退の一途を辿った唐津焼ですが、十二代・中里太郎右衛門の尽力で古唐津の伝統技法を蘇らせることができました。1976年には重要無形文化財保持者として人間国宝に認定され、唐津焼の全国的な普及に努めます。400年以上の歴史を誇る中里太郎右衛門は、現在も窯の火を守り続けている唐津焼の名窯です。

4.中里太郎右衛門の代表作と作家

『叩き唐津三島耳付壷』(十三代・中里太郎右衛門) 『唐津翡翠掻落し染付牡丹文扁壷』(十三代・中里太郎右衛門) 『叩き唐津青磁多彩象嵌魚文壷』(十三代・中里太郎右衛門) 『叩き唐津焼締壷』(十四代・中里太郎右衛門) 『唐津白地黒掻落し壷』(十四代・中里太郎右衛門)

5.中里太郎右衛門の買取査定ポイント

唐津焼の名窯である中里太郎右衛門の買取査定ポイントは、共箱や共布などの付属品が揃っていることが挙げられます。また、作品そのものだけではなく、付属品の保存状態も良好であれば、さらに査定額アップが見込めるでしょう。当然のことですが、作品の保存状態が良いことも査定に影響します。そして、人気のある作家の作品かどうかも、買取査定のポイントになります。
  • 保存状態が良好か
  • 共箱や共布などの付属品が付いているか
  • 人気のある作家の作品か

6.中里太郎右衛門の取引相場価格

中里太郎右衛門の取引相場価格は、約3万円~数十万円です。人間国宝で唐津焼復興の祖である十二代・中里太郎右衛門の「班唐津ぐい吞み」は、共箱付きでおよそ20万円で取引されました。また、十三代・中里太郎右衛門の「叩き灰釉大壺」は、どっしりとした存在感と重厚さが魅力となっています。保存状態の良いこちらの作品は、共箱と栞付きで16万5千円で取引されました。

7.中里太郎右衛門の買取についてのまとめ

中里太郎右衛門は、多彩さと重厚さが魅力の唐津焼の伝統をいまに伝える陶芸家です。中里太郎右衛門が生み出す作品は、素朴な印象の絵唐津にしても、ざんぐりした味わいの班唐津にしても、土味を活かした作品が多いといえるでしょう。装飾性に優れているというよりは、日常的に使用できる作品が多く、日本の伝統的な古陶を好む人々から愛されています。中里太郎右衛門の作品の買取を希望しているのであれば、付属品が揃っており、保存状態が良い場合、高額査定の見込みがあるといえます。