清水 卯一(しみず ういち)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.清水卯一を売りたいお客様へ

清水卯一は、中国の鉄釉や柿釉を学んで自らの陶芸に活かした陶芸家です。清水卯一の清涼感のある作品は、国内外で高く評価されており、世界的な陶芸家として名を馳せました。茶碗などの日用品も多く手掛けた清水卯一ですが、「感激一瞬」をモットーに人々の心を感動させる作品作りを行います。清水卯一は数々の賞を受賞するほか、1985年には鉄釉陶器で重要無形文化財保持者の人間国宝として認定されました。

2.清水卯一についての解説

鉄釉とは、酸化鉄を植物の灰と混ぜた釉薬のことを指します。酸化鉄の含有量によって発色は異なり、含有量が少なければ黄色や褐色になり、含油量が多ければ茶色や赤褐色になります。清水卯一の制作する鉄釉陶器は、独創的な創意工夫が加えられており、芸術性の高い作品です。京都から離れて滋賀県の蓬莱山麓に開窯した後、やきものを作るための土や石を探し求めて自ら製錬し、磁土も釉薬もすべて蓬莱で採れたものを使用しました。これらの作品は、作品名に「蓬莱」が付けられているのが特徴となっています。また、土と釉薬にこだわった作品を制作した清水卯一は、さらなるオリジナリティを表現するために、亀を文様にした「亀遊文」作品に用いました。

3.清水卯一の歴史

清水卯一は、昭和から平成にかけて活躍した陶芸家でした。1926年に京都の陶器卸問屋のもとに生まれた清水卯一は、鉄釉陶器の第一人者であった石黒宗磨に師事します。終戦後には、京都・五条坂の自宅で作陶活動を行い、温かみのある柚子肌釉の磁器を制作した。1970年には滋賀県に移り住み、やきものを作る材料を蓬莱山周辺で収集して作品を作り上げます。58歳のときに鉄釉陶器で人間国宝に認定される清水卯一ですが、晩年は蓬莱山から見える日の出にちなんだ赤い色の釉薬を好んで作品に取り入れました。

4.清水卯一の代表作と作者

『柿釉壷』 『青瓷大鉢』 『鉄燿花入』 『灰釉壷』 『蓬莱鉄ノ花盃』

5.清水卯一の買取査定ポイント

初期から柿釉まで、すべて酸化焼成で焼成されている清水卯一の作品は、プラハ国際陶芸展で金賞を、そしてブリュッセル万博博覧会でグランプリを受賞しました。海外でもその芸術性が高く評価されている清水卯一の作品の査定ポイントは、保存状態の良好さにあるといえるでしょう。近代陶芸界を代表する陶芸家の一人で、昭和から平成にかけて活躍した人物ですから、作品そのものはそれほど古いわけではありません。使用してこそ価値が上がった昔の磁器と、現代の磁器とでは存在の仕方が異なります。冴えわたるような鉄釉陶器は、保存状態が良いからこそ高い価値を持つといえるでしょう。
  • 保存状態は良好か
  • 共箱などの付属品が付いているか

6.清水卯一の取引相場価格

清水卯一の取引価格は、約4万円~80万円ほどです。もちろん作品の種類によって取引相場価格は異なりますが、「鉄耀(蓬莱耀)茶碗」は共布と栞、そして共箱付きで約70万円で取引されています。油滴釉がドーナッツ状になっている蓬莱耀の作品は、昭和47年頃から昭和49年頃に新しく見いだした釉薬によって制作されました。また、清水卯一の晩年の作品である「蓬莱東雲茶碗」は、赤色の釉薬を用いたソフトな桃色が柔らかい雰囲気の作品です。こちらの作品は、共箱と共布、栞付きで約38万円で取引されました。

7.清水卯一の買取についてのまとめ

清水卯一の作品の中でも、ドーナッツもしくは気泡のような油滴釉が特徴的な鉄耀は、ひと際美しいといえるでしょう。鉄釉陶器の人間国宝として、洗練された磁器を制作し続けた清水卯一ですが、鉄釉だけではなく白磁や青磁の作品も制作しています。もしも清水卯一の作品の買取を希望しているのであれば、保存状態の良好であること、そして共箱などの付属品が揃っていることを確認しておきましょう。