富本 憲吉(とみもと けんきち)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!
1.富本憲吉を売りたいお客様へ
富本憲吉は昭和の時代に活躍した、近代陶芸界の巨匠と呼ばれている陶芸家です。「模様から模様を作るべからず」と述べ、歴史上の優れた名品の模倣ではなくオリジナルの模様を作品に用いていました。68歳で人間国宝に認定され、75歳には国内の文化の発展に貢献したとして文化勲章を受章します。色絵磁器のほか、独創的な造形と意匠を追求した富本憲吉ですが、晩年には色絵磁器に金彩を施した華やかな作品を制作しました。2.富本憲吉についての解説
富本憲吉は六世尾形乾山の師事した後、創作に励んで独学で多くの技術を習得していきました。李氏朝鮮の磁器や民芸調の磁器を研究しているうちに白磁の焼成に成功し、染付や色絵磁器の制作を行うようになります。富本憲吉は磁器の模様のために風景や植物をスケッチして、オリジナリティのある模様に替えて使用しました。代表的な模様として、「四弁花」や「竹林月夜」、そして「羊歯」や「大和川急雨」などがあります。京都に移り住んだ晩年には、金銀を色絵に同時に焼き付ける金銀彩技法により、独自の様式を確立し優れた作品を残しました。3.富本憲吉の歴史
富本憲吉は、1886年に奈良の大地主の家に生まれます。東京美術学校に入学して建築を学び、在学中にロンドンへ留学して芸術三昧の日々を過ごしました。帰国してしばらく後、バーナード・リーチと出会って共に六世尾形乾山に師事します。1915年には、奈良に窯を築いて本格的に作陶活動を行うようになります。1955年には色絵磁器の重要無形文化財保持者として人間国宝と認定され、1961年には文化勲章を受章しました。富本憲吉は生涯を通して優れた作品を多く残しており、近代陶芸界の巨匠として歴史にその名を刻みました。4.富本憲吉の代表作と作者
『白磁 八角壷』 『色絵四弁花更紗模様 六角飾筥』 『色絵円に花模様 大角飾筥』 『赤地金銀彩羊歯模様 蓋付飾壷』5.富本憲吉の買取査定ポイント
富本憲吉の作品の買取査定ポイントは、真作であるかどうかにあるといえます。独創性を追求した富本憲吉の作品には、独自に創作した幾何学的パターンを用いながら意匠と造形に非常に気を配った作品が多く見られます。しかし、晩年の富本憲吉は自ら陶工として作品を模造し、大量生産を行いました。ウィリアム・モリスの思想による影響が、彼をこのような行動に駆らせたと考えられます。もちろん、富本憲吉自ら作品であれば問題はなくとも、人気のある陶芸家だけに贋作が多いのも事実です。高額査定を希望しているなら、鑑定書など真作であることを証明できるものがあると良いでしょう。- 真作であるかどうか
- 鑑定書が付いているか
- 保存状態は良好か
- 共箱などの付属品が付いているか
6.富本憲吉の取引相場価格
富本憲吉の取引相場価格は、約3万円~数十万円となっています。市場需要の高い、金銀彩などの作品であれば高額査定が見込めるでしょう。しかしながら、富本憲吉の金銀彩や人気の高い色絵磁器の作品を手放す方は少ないといえるかもしれません。一例として、昭和17年に制作された「色絵蝶と薊文陶板」は、共箱・二重箱付きで33万円で取引されました。さらに、昭和21年に作られた「寒山詩陶板」は、共箱付きで15万円ほどで落札されました。7.富本憲吉の買取についてのまとめ
現在でも人気が高い富本憲吉の作品は、積極的に買取されています。富本憲吉の作品は、芸術性の高いものもあれば実用性に優れたものもあり、作品の種類がとても豊富です。そのため、作品の種類や人気によって買取の金額が大きく異なるといえるでしょう。高額査定を望むのであれば、真作であることを保証できるか、そして共箱などの付属品が付いているかといった点を確認しましょう。品物の取引相場価格を検索
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