山田 常山(さんだい やまだじょうざん)を高価買取!陶芸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.山田常山を売りたいお客様へ

山田常山は、日本六古窯の一つである常滑焼の陶芸家です。古い歴史を誇る常滑焼ですが、江戸時代後期から明治時代にかけて制作された急須が特に有名になりました。山田常山は、そんな常滑急須の創成期に登場しました。初代山田常山の作品は、端正な色彩が特徴となっています。また、人間国宝に認定され、山田常山の名を不朽のものにした三代目山田常山の作品には、古典的なものから現代的なものまで100種類以上もの形があるといわれています。

2.山田常山についての解説

三代山田常山は、伝統的な朱泥や自然釉以外にも、窯変を特徴とした南蛮手や鉄を添加して作られる黒い鳥泥などさまざまな常滑急須を制作しました。また、ソロバン玉と呼ばれる胴部が盛り上がった急須や、鎌倉時代の常滑壷のような鎌倉形と呼ばれる急須を制作するなど、精力的に作陶活動を行いました。三代山田常山が制作した、自然釉を使った鎌倉形の作品は、常滑焼の古い伝統と機能美を融合させたものとして現代の常滑焼を代表する作品となっています。

3.山田常山の歴史

初代山田常山は江戸後期に日本に渡ってきた中国風の急須を作り、名工としてその名を残しました。三代山田常山は祖父である初代に師事し、伝統を重んじながらも独創性を活かして幅広い作風の急須を作りました。三代山田常山は、ベルギーのブリュッセル万国博覧会に出品してグランプリを獲得した後、さまざまな賞を受賞します。さらに1998年には、常滑焼の重要無形文化財保持者として人間国宝の認定を受けました。

4.山田常山の代表作や作者

『梨皮朱泥彫刻入茶銚』(初代山田常山) 『緑泥茶銚』(二代山田常山) 『梨皮紫泥茶注』(三代山田常山) 『鳥泥梨皮丸形急須』(三代山田常山)

5.山田常山の買取査定ポイント

山田常山の買取査定ポイントは、真作であるかどうかという点が挙げられます。急須といえば常滑焼、常滑焼といえば山田常山というほど人気があります。山田常山の急須は、一般的な常滑焼の急須の数十倍から数百倍以上もの価格で販売されていることを考慮すると、真作だと証明できるかどうかが査定額に大きく影響するといえるでしょう。真作証明するためには、鑑定書が付いているか、共箱や共布などの付属品がすべて揃っているかが重要になります。
  • 真作であるかどうか
  • 鑑定書が付いているか
  • 共箱・共布が付いているか

6.山田常山の買取相場価格

山田常山の作品の買取相場価格は、約3万円から20万円ほどとなっています。人間国宝に認定された三代山田常山の作品である「梨皮紫泥」の急須3組セットは、共箱が付いているもので約13万円で取引されました。また、端正な作品が多い二代山田常山の「細密漢詩彫朱泥茶注 一対」は、共箱付きで13万円で取引されました。山田常山というと、名工と謳われた初代や人間国宝の三代が有名ですが、常滑焼の伝統を重んじた作品作りを行った二代山田常山の作品も高く評価されています。

7.山田常山の買取についてのまとめ

急須という限られたカテゴリーの中でも、多くの銘品を作り続けた山田常山。常滑焼でお茶を入れると味がまろやかになるといわれており、常滑焼の急須の中でも人間国宝となった山田常山の作品は価値が高いものとみなされています。もしも山田常山の作品の高額買取を希望しているのであれば、真作であることを証明できるか、そして保存状態は良好かどうかを確認してから査定に臨むようにしましょう。山田常山の作品は鑑賞用としてよりも実用的なものですが、欠けやひびのほか、使用感があると査定額に少なからず影響するでしょう。そのため、山田常山の作品が手元にあるのなら、手入れをきちんと行ってから査定に臨みましょう。