沈金(ちんきん)を高価買取!伝統・工芸品の査定ポイントを徹底解説!

1. 沈金を売りたいお客様へ

日本独自の文化である、漆器。赤漆、黒漆と様々にあり、それだけでも美しいものですが、その艶めく色彩を、さらに華やかにするものが『沈金』です。 黒や赤の漆をベースに沈金で描かれた器は雅そのもの。 今回は、沈金の歴史なども交えながら、査定のポイントなどをまとめましたので、ご自宅に沈金の製品をお持ちの方はご参考にされてください。

2. 沈金についての解説

沈金とは、漆を塗り終わった漆器の表面に細かいノミで絵を掘り、削った部分に漆を塗り、金箔や金粉を入れることで絵を描く日本の伝統工芸です。 塗り終わった漆器をノミで削って模様を描いていくので、失敗は許されない一発勝負。お椀や箸のようにカーブした面に沈金を行うのは非常に難しく、まさに職人の経験と勘、高度な技術が必要です。 同じように金を使う技術に「蒔絵」がありますが、蒔絵が金粉を蒔き付けて模様を描くのに対し、溝を掘って金を沈める「沈金」はまた違った表情を引き出すことができます。

3. 沈金の歴史

沈金の起源は、中国の「槍金」と呼ばれる技法にあると言われています。槍金は中国・宋の時代に始まり、明の時代に最盛期を迎えました。 槍金の技術が日本に伝わってきたのは、今から700年ほど前の南北朝時代のこと。現在の沈金技術が生み出されたのは、江戸時代の享保年間のことでした。 槍金の技法をベースに、宮大工がノミの刃先で彫刻を始めたのが、日本の沈金の始まりだと言われています。

4. 沈金の代表作

重要文化財「孔雀槍金経箱」1315年 九州国立博物館蔵

5. 沈金の買取査定ポイント

  • 人間国宝や人気作家の作品は高額査定の可能性あり
  • 輪島塗に沈金が施されたものは人気・知名度が高く高額査定の可能性
  • 屏風やパネル、飾り棚など大物家電も状態によって高額査定が可能
  • 漆器は日光に弱いため、日焼けによる変色をしていないかは重要なポイント。
  • キズや汚れ、破損がなく状態がいいほど高額査定。
  • 使われている技法が高度であり、文様に美術的価値が高ければ査定は高額に。
  • 螺鈿や蒔絵など他の技術も合わせて使われていれば価値が高くなります。
  • 化粧箱や、添えられた折り紙などが残っていれば、さらなる査定額アップが期待できます。

6. 沈金の取引相場価格

沈金が施された漆器の取引相場価格は数万円となっています。ただ、全体を輪島塗と沈金で彩られた飾り棚などの大型家具になると70万円以上の値がつくこともあります。さらに小さなもので、茶道具の棗なども高額な査定がつきやすく、10万円前後になることも珍しくありません。

7. 沈金の買取についてのまとめ

漆器に沈金が施された工芸品は非常に人気が高く、小さな器でも、大きな棚でも高額な査定額がつきやすい美術品です。ご自宅に沈金が施された漆器をお持ちの方はぜひ査定に出されてみてはいかがでしょうか。