佐伯祐三(さえき ゆうぞう)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.佐伯祐三を売りたいお客様へ

佐伯祐三は、大阪生まれの洋画の絵画作家です。30歳で生涯を閉じた佐伯祐三は、短い画業の大半をフランスで過ごしました。東京美術学校在学中に学生結婚し、妻の佐伯米子と二人三脚で画家としての地位を築き上げていきます。世間一般から天才と呼ばれた佐伯祐三ですが、その成功の影には深い闇が隠されています。佐伯祐三の作品を眺めるとき、彼の抱えていた悩みと葛藤、そして喪失を感じ取ることができるのではないでしょうか。

2.佐伯祐三についての解説

フォービズムの巨匠であるモーリス・ブラマンクに自作を見せた佐伯祐三は、「アカデミズムに染まっている!」と形式主義的傾向を持っていることを批判されます。このことをきっかけに、独自の画風を追い求めるようになった佐伯祐三。日本画の絵画作家であった妻の助けを得て、なんとか新しい画境を切り開こうと努力します。さまざまな葛藤の内に作品制作を行い続けた佐伯祐三は、やがて精神の均衡を崩してこの世を去りました。

3.佐伯祐三の歴史

1898年、佐伯祐三は大阪に生まれます。1917年に上京し、川端画学校で藤島武二に師事して絵を学びました。翌年、東京美術学校に進学した佐伯祐三は、5年間の在学中に米子と出会い結婚。1924年に妻子を連れてフランスに渡り、パリの下町風景などを描きます。1926年に健康状態悪化のために帰国しますが、帰国中に出品した作品が第13回二科展で二科賞を受賞します。1927年に再びフランスに渡り、サロン・ドートンヌ25年記念展に出品した作品が入選を果たします。その翌年、夫婦関係の悪化により自殺未遂を図って精神病院に入りますが、そこでの食事を受けつけることなく衰弱死します。

4.佐伯祐三の代表作品

「パリの寺院」1924年 「コルドヌリ」1925年 「ガス灯と広告」1927年 「裏街の広告」1927年 「郵便配達夫」1928年

5.佐伯祐三の買取査定ポイント

佐伯祐三の現存する作品は500点ほどといわれています。しかし、佐伯祐三は作品を描くのが早かったといわれていますから、未完作なども含めると500点以上は存在すると考えられます。わずか数年の画業でありながら、まるで小説のようにドラマチックな人生を送った佐伯祐三は人気のある絵画作家ですから、贋作が流通していても可笑しくはないでしょう。実際、佐伯祐三の作品の真贋事件が起こったことも考え合わせると、模写も含めた贋作がオークションに出品されている可能性は十分にあります。そのため、佐伯祐三の買取査定ポイントは、東京美術倶楽部鑑定委員会が発行した鑑定書が付いているかどうか、という点にあるといえるでしょう。
  • 真作かどうか
  • 鑑定書が付いているか

6.佐伯祐三の買取相場価格

佐伯祐三の作品の買取相場価格は、約3万円から10万円ほどとなっています。「エッフェル塔遠望」と題された油彩作品は、約7万円で取引されていました。この作品は昭和の美術評論家で美術史家でもある、土方定一の鑑定シール付きの状態で出品されています。また、「マルク塔付近」という作品は、およそ5万円で取引されました。この作品は、妻である佐伯米子の鑑定シール付きとなっています。しかし、東京美術倶楽部鑑定委員会による鑑定書が付属していないことから、これらの作品の真贋は不明だといえるでしょう。

7.佐伯祐三の買取についてのまとめ

真贋事件が発生したときに、佐伯祐三の作品が贋作であると見抜いたのは東京美術倶楽部でした。佐伯祐三真贋事件の中心人物が後に詐欺容疑で捕まっていることを考慮するなら、彼女の主張は信頼するには値しないと考えることができます。裁判では、真贋事件に関わった作品は贋作だと判断されています。ですから、佐伯祐三の作品の売却をお考えなら、東京美術倶楽部鑑定委員会による鑑定書を付けてから査定に出すと良いでしょう。