陳鴻寿(ちん こうじゅ)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.陳鴻寿を売りたいお客様へ

陳鴻寿は中国の絵画作家です。篆刻家や書家としても活躍し、清朝中期の著名な文化人の一人に数えられます。書・画・篆刻・詩文の4つの分野で優れた才能を発揮し、多くの作品を残しました。書と篆刻で名をあげた陳鴻寿は文人画の分野でも知られた存在で、主に山水画を得意としました。雅趣に富んだ、飄々とした陳鴻寿の画風は、明の姚綬と程嘉燧の中間のようだといわれています。また、幼い頃から茶壷が好きだった陳鴻寿は、実用性も美術的価値も備えた茶壷を考案しました。

2.陳鴻寿についての解説

中国で文人の芸の一つであった篆刻は、ろう石や木などの印材に刃物で文字を彫って印章を作ることです。丁敬や黄易から篆刻を学んだ陳鴻寿は、独自の技法によってまるで筆を使っているかのように篆刻を行ったといわれています。篆刻は単なる印章作りではなく、技術と知識を駆使して、小さな印面に多様な表現をする高度な芸術です。陳鴻寿は、18世紀半ばに篆刻を高度な芸術の域に昇華させた「浙派」と呼ばれた流派に属し、西泠八家と呼ばれた篆刻家たちのうちの一人となりました。書では隷書を得意とし、篆書を簡単にした書体で装飾的な作品を残しています。

3.陳鴻寿の歴史

1768年に生まれた陳鴻寿は、現在の山東省と江蘇省の知県となった後、准安府南河海同知を歴任します。江蘇省の知県事だったときには、大好きな茶壷のデザインを考案し、銘文を刻んで装飾的な茶壷を作るアイデアを出します。そうして制作された茶壷は「曼生壷」と呼ばれ、実用性と装飾性を兼ね備えた茶壷として人気となりました。官僚としての務めを行いながらも文人としてあらゆる芸術分野に精通していた陳鴻寿は、1822年にわずか55歳という若さでこの世を去りました。

4.陳鴻寿の代表作品

「種楡仙館詩鈔」 「桑連理館集」 「種楡仙館掌印」

5.陳鴻寿の買取査定ポイント

陳鴻寿の作品の買取査定ポイントは、真作かどうかという点にあるでしょう。有名な書家であり絵画作家でもあった陳鴻寿ですから、贋作が流通している可能性があります。贋作や模写の中には優れた芸術性を示すものもありますが、買取市場においての価値はまったくありません。陳鴻寿の真作の価値と贋作の価値は天と地ほども違いますから、陳鴻寿の作品を売ろうとお考えであれば真作証明できるかどうかが重要な査定ポイントになります。真作証明のためにも、作品購入時に付いてきた付属品はきちんと保管しておき、査定時に作品と一緒に提示するようにしましょう。
  • 真作かどうか
  • 付属品は付いているか

6.陳鴻寿の買取相場価格

陳鴻寿の作品の買取相場価格は、約2万円から10万円ほどとなっています。掛け軸の作品は約10万円で取引されました。この作品は肉筆保証されており、整然とした美しい書体を楽しむことができる作品となっています。ただし、肉筆と保証されていた場合でも、真作であるとは限りません。そのため、この作品は正確には真贋不明のものだといえるでしょう。もしも、陳鴻寿の作品の買取相場をもっと詳しく知りたいと思われるなら、陳鴻寿作品を取り扱っている買取業者をいくつかピックアップして査定を依頼し、提示された査定額を比較してみると良いかもしれません。

7.陳鴻寿の買取についてのまとめ

陳鴻寿は本国である中国だけではなく、日本でも人気のある書家です。残念ながら彼の絵画作品が買取市場に出回ることはほとんどありませんが、書の作品は出品されています。人気があるだけに市場需要も高く、作品が陳鴻寿の真作だと証明できるなら買取もスムーズに行われる場合が多いでしょう。高額査定を狙うのであれば、真作証明のほかにも作品の保存状態や付属品の有無について確認しておくことをおすすめします。