呉昌碩(ご しょうせき)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.呉昌碩を売りたいお客様へ

呉昌碩は中国の絵画作家で清時代末期に活躍し、清時代最後の文人といわれた人物です。裕福な家に生まれながらも太平天国の乱に巻きこまれ、苦労しながら文人が身につけるべきとされた4つの芸術分野「書」「詩」「画」「篆刻」のあらゆる技法を学びました。絵画については書で学んだ技法を活かして、まるで文字のように見える典雅で優美な作品を制作しました。呉昌碩は近代中国でもっとも優れた芸術家として認められており、日本とも交流を持ちました。

2.呉昌碩についての解説

気品溢れる花山水の画を得意とした呉昌碩。彼の絵画作品には、書や篆刻の影響が色濃く見受けられます。草書体をさらに崩した狂草という書体が存在しますが、呉昌碩はこの狂草を描く技法を絵を描く技法に取り入れました。実は、呉昌碩は50歳を過ぎてから任伯年に師事して本格的に絵(画)を学びました。彼の優雅な画風はたちまち上海の富裕層の間で人気となります。優れた芸術家でありながら時代に翻弄され、遅咲きの芸術家となった呉昌碩は、本国のみならず日本でも人気の高い絵画作家です。

3.呉昌碩の歴史

1844年、呉昌碩は清浙江省に生まれます。1851年に大規模な反乱が起き、避難生活が始まり5年ほど戦火を逃れながらあちらこちらを彷徨う生活を送ります。22歳で清朝官僚になりますが、腐りきった政府官僚の内情に嫌気がさしてすぐに辞職。結婚を機に上海に移り住みますが、生活は一向に楽になる兆しはありませんでした。しかしながら、本格的に絵を学んだことが転機となり、どんどん仕事が舞い込むようになります。1903年には、篆刻の学術団体・西泠印社を創立し、初代会長に就任しました。

4.呉昌碩の代表作品

「菊竹図」 「梅花図」 「墨梅図」 「牡丹水仙図」 「歳寒交図」

5.呉昌碩の買取査定ポイント

呉昌碩の作品の買取査定ポイントは、作品の種類にあるといえます。呉昌碩の作品は書画一体のものが多いですが、書だけの作品と絵だけの作品も存在します。どちらも優れた作品が多く残されていますが、どちらかといえば書だけの作品よりも絵画のほうが評価が高く、市場需要も高いといえるでしょう。さらに、構図が複雑で、水墨だけで描かれた作品よりも色彩の豊かな作品のほうが好まれるようです。画題においても、中国絵画の典型的な画題である桃は縁起が良いとされており、桃が描かれた作品は中国で人気となっています。それ以外には、真作であることが重要な査定ポイントになるといえるでしょう。
  • 作品の種類
  • 人気のある作品かどうか
  • 真作かどうか

6.呉昌碩の買取相場価格

呉昌碩の作品の買取相場価格は、約3万円から50万円となっています。「墨梅図絵」と題された作品は、43万円で取引されています。梅の絵と書が記されたこの作品は真贋不明の状態で出品されていますが、1点ものの作品となっています。また、水墨画の作品「古松」は、約31万円で取引されました。経年による劣化がところどころに見られるこの作品は肉筆であるとされていますが、真贋不明の状態で出品されています。上記の作品はどちらも水墨画ですから、色彩豊かな絵画作品で、なおかつ真作保証が行われていればかなり高額で買取されると考えられます。

7.呉昌碩の買取についてのまとめ

4つの芸術分野で「四絶」と評価され、その才能を讃えられた呉昌碩。呉昌碩の作品は格調高く、中国だけではなく日本にも熱心なコレクターが存在します。しかし、知名度も人気も高い絵画作家は往々にして贋作が多く、作品を売却するときにはしっかりと真作証明できることが重要です。真作証明するためにも、作品購入時や作品を譲り受けたときに付いてきた付属品をきちんと保管しておくようにしましょう。購入証明書や鑑定書、そして保存箱などがあれば査定額がアップする可能性は高いでしょう。