王一亭り(おう いってい)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.王一亭を売りたいお客様へ

王一亭は中国出身の書画家、絵画作家です。実業家、そして政治家としての顔も持つ王一亭ですが、忙しい中でも素晴らしい作品を残しています。敬虔な仏教徒だった王一亭は、仏画を多く描きました。子どもの頃から絵を描くのが得意だった王一亭は、任伯年や呉昌碩に師事して花山水画や人物画なども描きました。特に、呉昌碩の作品模写の力量はずば抜けており、呉昌碩もその才能を認めていたといわれています。呉昌碩亡き後、王一亭は近代中国の美術界を牽引する存在となりました。

2.王一亭についての解説

銀行員として、そして実業家として成功した王一亭。1913年に起きた民国革命の第二革命の際には、外国人居留地に避難して絵を描くことに専念しました。呉昌碩の画風と絵を描く技法を真似た模写の作品は呉昌碩も太鼓判を押すほどよく似ており、作品制作で忙しい師の代わりに絵を描くこともあったといわれています。中国画の伝統にとらわれることなく、新しい表現方法を模索した王一亭は、晩年には毎日のように仏画を描きました。

3.王一亭の歴史

1867年、王一亭は浙江省に生まれます。13歳の頃に上海の金融機関で働きながら外国語を学び、後に海運業務で経理を担当するようになります。1909年には上海地方自治事務に取り組み、商業界だけではなく政治にも参入しました。1910年、東京で結成された政治結社・中国同盟会に参加。機関誌「民立報」の創刊を支援するほか、資金援助も行います。1913年に起こった二次革命でイギリス人居留地に逃れ、2年ほど画業に専念しました。1917年には中国商業儲蓄銀行の幹部役員になりました。また、晩年には花山水画や仏画を描き、作品の売り上げ金の大部分を慈善事業に寄付しています。

4.王一亭の代表作品

「牡丹猫石図」 「墨荷生香図」 「山水人物」 「三行書」

5.王一亭の買取査定ポイント

王一亭の作品の買取査定ポイントは、真作であるか、そして作品の保存状態にあるといえます。主に水墨を使って描かれる中国画は劣化しやすく、適切に保管しなければどんどん作品のコンディションは悪くなっていきます。真作で、どんなに優れた作品であったとしてもひどく劣化してしまった作品では高額査定は見込めません。そのため、王一亭の作品を売却しようと思うなら、良い保存状態をキープするように努めましょう。日本の文化人とも交流があった王一亭の作品は日本にも存在するものの、本国で人気の高い絵画作家であるため、日本の絵画買取市場にはほとんど出回っていないという現状があります。もちろん、市場需要は高い作家ですから、真作であるなら高額査定を期待できるでしょう。
  • 真作かどうか
  • 保存状態は良いか
  • 保証書等は付いているか
  • 付属品は付いているか

6.王一亭の買取相場価格

王一亭の作品の買取相場価格は、約2万円から20万円ほどとなっています。「菊首」と題された作品は、1927年に制作されました。王一亭のサインや落款が施されており、共箱付きで出品されていましたが、この作品は真贋不明のものとなっています。ですが、約13万円で取引されており、王一亭の真作であると証明できた場合にはより高い価格で売却することができたと考えられます。

7.王一亭の買取についてのまとめ

あらゆる分野で活躍した王一亭ですが、書の分野においても、そして絵画の分野においても成功した人物だといえるでしょう。真作が世間に出回ることはあまりなく、逆に贋作が多く出回っている絵画作家でもあります。そのため、王一亭の作品を高額買取してもらおうと思うなら、真作証明が欠かせないでしょう。贋作や模写の場合には王一亭の作品としての価値はありませんから、鑑定書や保証書などを付けて査定に出すよう心掛けるべきです。