奥田元宋を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.奥田元宋を売りたいお客様へ

奥田元宋は、昭和から平成にかけて活躍した日本画の絵画作家です。幻想的で、迫りくるような迫力のある作品を制作しました。「赤」「山」「月」「滝」が奥田元宋の特徴的モチーフとなっています。ありのままを描写せずに心で捉えた対象の姿を描き、写実と写意のバランスが保たれた作品を制作しました。「絵は人柄である」と唱えた奥田元宋は、数々の画家と親交を深めます。また、日本の文化発展に貢献した絵画作家として、1984年に文化勲章を受章しました。

2.奥田元宋についての解説

繊細な描写の日本画を描く児玉希望に師事した奥田元宋。近代的な色彩感覚を活かした、どこかこの世のものとは思えない幽玄な作品の雰囲気を児玉希望から受け継ぎながらも、決して写生や写実性にのみ焦点を当てて作品制作を行いませんでした。むしろ、心象風景を日本画で表現し、独特な世界感を作り出していきます。特に晩年には、「奥田元宋の赤」として知られる鮮烈な赤色を使用した作品を多く制作し、独自の美意識を如実に反映した日本画を描き上げました。

3.奥田元宋の歴史

1912年、奥田元宋は広島県に生まれます。1931年に上京して遠い親戚に当たる児玉希望に師事し、絵を学びました。一時期画家になることをあきらめ、脚本家になろうと児玉のもとを去りますが、再び外弟子の立場で児玉に師事します。1936年、文展の鑑査展に出品した作品が初入選し、翌年には児玉希望の画塾主催の展覧会で塾賞を受賞します。奥田元宋は、この頃から「元宋」の号を使用するようになります。戦後、活動の舞台を日展に移しますが次々に賞を受賞して、1962年に出品した作品が文化庁にお買い上げされることになります。1981年には文化功労者に選ばれ、3年後には文化勲章を受章しました。その後も、銀閣寺に壁画を奉納するなど、日本画家の大家として活躍しました。

4.奥田元宋の代表作品

「秋獄紅樹」1975年 「松島暮色」1976年 「湖畔春耀」1986年 「奥入瀬淙々」1993年 「秋岳懸泉」1996年

5.奥田元宋の買取査定ポイント

奥田元宋の作品の買取査定ポイントは、どんな作品の種類かという点にあるでしょう。奥田元宋の作品には、肉筆の日本画のほかにもリトグラフやシルクスクリーン、そして複製画などが存在します。それらの中でももっとも価値の高いのは肉筆の日本画ですが、リトグラフなどの場合でもエディション番号が振られており、サイン有りのものは価値があるとされています。当然ながら高額査定を期待するのであれば、いずれの場合においても真作証明済みの作品である必要があります。
  • 作品の種類
  • 真作かどうか
  • 鑑定書や保証書が付いているか
  • 付属品は付いているか

6.奥田元宋の買取相場価格

奥田元宋の作品の買取相場価格は、約2万円から10万円ほどとなっています。版画の作品である「秋渓淙々」は、およそ8万円で取引されました。こちらの作品は付属品は付いていない状態ながらも、作品そのものは美品の状態で出品されていました。また、掛け軸の作品である「南天」は、約3万円で取引されました。絹に描かれた絹本の作品であるこの作品は、共箱と奥田元宋の妻であった小田小由女の鑑定書が付いた状態で出品されています。

7.奥田元宋の買取についてのまとめ

奥田元宋の作品を売却しようと思うなら、真作かどうかが重要になります。作品の種類によって査定額は変わりますが、真作であると認められたものであれば買取はスムーズに行われるでしょう。日本画は湿気に弱く、温度や紫外線にも敏感なため壁に掛けっぱなしの作品は劣化が激しくなってしまいます。もしも奥田元宋の作品を売ろうと考えているのであれば、作品の保管方法にも注意するようにしましょう。