上村松篁(うえむら しょうこう)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.上村松篁を売りたいお客様へ

上村松篁は、大正時代から平成にかけて活躍した日本画の絵画作家です。三代女流画家の一人である上村松園を母に持ち、幼い頃から絵に親しんできました。上村松篁は美人画の大家である母の影響を作品に受けながらも、自ら美人画制作に取り組むことはありませんでした。花鳥画を得意としており、鳥の写生には特に強いこだわりを示します。鳥の生態をよりよく理解するために海外に視察旅行に出掛けたり、自宅でさまざまな鳥を飼育したりするなど、上村松篁は作品を完成させるための努力を惜しまなかったことで知られている画家です。

2.上村松篁についての解説

繊細で温かな作品が特徴的な上村松篁。観察眼が鋭く、写実的な絵を描くことに長けていた上村松篁は、構図力を磨いてさらに意匠的な作品を完成させていきます。草木や動物の質感まで伝わってくるかのような筆致は、上村松篁の写生力のなせる業だといえるでしょう。生涯を通して自然の中で懸命に生きる小さい動物たちの姿を生き生きと描き、移ろいゆく自然と命の輝きを作品の中に永久に留めました。上村松篁の作品から、あらゆる生き物に対する彼の慈愛に満ちたまなざしを感じ取ることができるでしょう。

3.上村松篁の歴史

1902年、上村松篁は上村松園の子として京都で生まれます。1921年、帝展に出品した作品が初入選を果たします。1924年には京都市立絵画専門学校を卒業しました。卒業から4年後、「蓮池群鴦図」が帝展で特選に選ばれます。1948年には山本丘人らと「創造美術」という日本画の美術団体を結成し、日本画の研究に励みました。1967年、日本芸術院賞を受賞し、翌年には京都市立芸術大学の名誉教授に任命されます。1983年に文化功労者に選ばれた上村松篁は、その翌年に日本の文化の発展に寄与したとして文化勲章を授与されました。1994年には、母である上村松園と子である上村淳之、そして自らの作品を納めた松伯美術館を奈良県に開館します。

4.上村松篁の代表作品

「金魚」1929年 「星五位」1958年 「万葉の春」1970年 「樹下幽禽」1966年

5.上村松篁の買取査定ポイント

上村松篁の作品の買取査定ポイントは、作品の保存状態の如何にあるといえるでしょう。日本画は、作品が完成したときからすでに劣化がはじまるものだといわれています。高温多湿と低温乾燥を繰り返す日本の風土により、日本画はカビや害虫の影響にさらされることになるのです。そのため、上村松篁の作品を売ろうと思っているのなら、作品の保存状態に十分気を配る必要があるでしょう。また、真作であるかどうかも重要なポイントです。しかるべき鑑定機関にて鑑定書を発行してもらうことができれば、査定額アップに繋がるでしょう。
  • 保存状態は良いか
  • 真作かどうか
  • 鑑定書は付いているか

6.上村松篁の買取相場価格

上村松篁の作品の買取相場価格は、約3万円から40万円ほどとなっています。例えば、共シール付きで真作証明済みの作品「雪中の尉鶲」は、約32万円で取引されました。こちらの作品は、絹地に描かれた肉筆の絹本で経年による劣化がところどころ見られる状態で出品されています。また、淡い色彩が美しい「牡丹」は、およそ9万円で取引されました。こちらの作品は、共シール付きタトウ箱付きで真作証明がなされたものとして出品されています。

7.上村松篁の買取についてのまとめ

山水・花鳥画の作品が多い上村松篁は、伝統的な日本画を愛する人々に支持されています。日本画は繊細ですから、もしも上村松篁の作品を高額で売却しようと思っているのなら作品の保存状態を確認しておきましょう。真作証明はもちろん、保存状態が良ければ良いほど高値で買取してもらうことができます。