山口長男(やまぐち たけお)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.山口長男を売りたいお客様へ

山口長男は、昭和の時代に活躍した絵画作家です。洋画家として作品制作を行い、フランスに渡った際には洋画家の佐伯祐三や、キュビズムと呼ばれる立体派の彫刻家ザッキンから影響を受けました。山口長男は抽象画を数多く描き、日本の抽象絵画の先駆者となります。自律した絵画の世界を作り出す抽象画は、もっともピュアな芸術の表現方法だといえるでしょう。国内外で活躍した山口長男は、シャープな抽象画ではなく温かみを感じさせる作品を制作しました。

2.山口長男についての解説

山口長男は、東京藝術大学で洋画家の重鎮とみなされていた藤島武二に師事しました。洗練された絵を描くほど器用ではないと自負していた山口長男は、抽象画に自らの進路を見出します。対象の実体を捉える作風は彼の作品全体に見受けられ、赤茶や黄土色といった温かみのある色を好んで使用しました。ペインティングナイフによって絵の具を厚塗りにした彼の作品は、絵というよりもひとつの実体を形成する作業となっておりプリミティブな魅力に溢れています。

3.山口長男の歴史

1902年、山口長男は、京城(現ソウル特別市)に住んでいた裕福な両親のもとに生まれます。中学時代から画家になることを夢見て、東京美術学校に入学しました。卒業後3年間フランスに滞在し、対象の骨格を捉える創作志向の姿勢を強めます。1931年から二科展に30年以上も出品し、精力的に創作活動に励みました。1982年には武蔵野美術学園学園長に就任し、後進の指導に当たるかたわら個展を開催します。ヴェネツィア・ビエンナーレやグッゲンハイム国際美術展など海外の美術展にも出品した山口長男は、1961年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。

4.山口長男の代表作品

「象(かたち)」 「紋」 「黄色いかたち」 「池」

5.山口長男の買取査定ポイント

山口長男の買取査定ポイントは、真作であると証明できるかという点にあります。鑑賞用としては難解な抽象画ですが、模写するのは比較的容易いのではないでしょうか。山口長男の作品には現在に至るまで数多くのファンがおり、市場需要のある人気絵画作家です。ですから、真作証明ができる作品であれば高額査定を期待できるでしょう。真作証明するためには鑑定書のほかにも、共シールやタトウ箱が揃っている必要があります。もちろん、いずれかが欠けていても真作証明することは可能ですが、付属品が揃っていれば査定額アップに繋がるでしょう。
  • 真作かどうか
  • タトウ箱など付属品が揃っているか
  • 鑑定書が付いているか

6.山口長男の買取相場価格

山口長男の買取相場価格は、約7万円から30万円以上となっています。山口長男の作品「泉」は、共シールとタトウ箱付で出品されました。保存状態が良好なこちらの作品は、およそ30万円で取引されました。また、肉筆水墨画の作品である「点々」は、約9万円で取引されました。点々と題されていながらも、シンプルな線が並んだこちらの作品は、真作保証がされています。さらに、「無題」と題された山口長男の作品は、わずかにシミが見られますが保存状態は概ね良好です。1979年に制作されたとされるこちらの作品は、黄袋と保存箱が付いて約7万円で取引されました。

7.山口長男の買取についてのまとめ

日本の抽象画の黎明期に活躍した山口長男は、現在でも多くの人々を魅了しています。その証拠に、山口長男の作品の市場需要は高く、コレクターがなんとか作品を手に入れようとしている状況が見られます。しかしながら、山口長男の作品は贋作も出回っていますから、山口長男の作品を高額で売却したいと望んでいるのなら、真作保証できることが重要なポイントになるでしょう。