横山大観(よこやま たいかん)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.横山大観を売りたいお客様へ

横山大観は、日本画家として近代日本画の発展に大きく貢献した画家の一人です。横山大観の大らかな画風は、まさに彼の人間的度量を表したものといえるでしょう。東京美術学校の一期生であった横山大観は、新しい日本画の世界を切り開くことを志し、生涯を通して真摯に芸術と向き合いました。大正から昭和にかけて横山大観が情熱を込めて描いた富士山の絵は、彼の代表作です。日本文化の発展や向上に貢献したとして第1回文化勲章を受章するなど、数々の賞を受賞しました。

2.横山大観についての解説

岡倉天心に師事した横山大観は、彼の指導のもと、菱田春草と共に没線描法である「朦朧体」と呼ばれる描絵手法を確立します。この描法は、筆線で輪郭を取る東洋画の伝統的な技法を用いるのではなく、洋画の外光派のように色彩の濃淡や構図等で光を表現します。これまでの日本画の絵絹には余白を作るのが伝統的とされていましたが、輪郭をぼかして描く朦朧体では余白を残さずにすべて色彩で埋め尽くす手法も用いられています。横山大観は洋画の技法要素を日本画に取り入れながらも、日本画のテーマである「雪月花」の世界を頑なに支持し、写実的な洋画を描くことは決してありませんでした。

3.横山大観の歴史

1868年、水戸藩の藩士の家に生まれた横山大観でしたが、日本画家になることを志していたため、母親の縁戚だった横山家と養子縁組を行います。1889年に東京美術大学に入学し、生涯の師と仰ぐことになる岡倉天心と出会います。大学卒業後は京都に移って仏画の研究を行いながら、京都市立美術工芸予備科教員として働きました。1898年には日本美術院の創設に参加する中、菱田春草と共に先進的な描絵手法の「朦朧体」を生み出しますが、保守的な画壇から批判されます。その後海外に渡った横山大観は、ボストンやカルカッタで個展を開き、海外で高い評価を得ました。やがて海外の評価が日本国内にも影響し、1907年には文部省美術展展覧会の審査員に就任します。日本画家の巨匠として確固たる地位を築き上げた横山大観は、1937年に文化勲章を受章しました。

4.横山大観の代表作

1897年 「無我」 1898年 「屈原」 1929年 「夜桜」 1952年 「或る日の太平洋」

5.横山大観の買取査定ポイント

存命中から現在に至るまで、高い人気を誇る日本画家・横山大観。そんな横山大観の買取査定ポイントは、真作かどうかにあります。独特なタッチと色彩が特徴ですが、輪郭をぼやかす「朦朧体」の描絵手法は模倣しやすいと考えられ、数多くの贋作が作られました。これらの贋作は一般的に「田舎大観」と呼ばれていますが、偽物の作品を真作と信じて所有している人も多いようです。鑑定の結果、横山大観の真作であると証明された作品に対しては「大観番号」と呼ばれる番号が付与され、保護されています。真作証明された作品は、査定時に高い金額を提示されるでしょう。
  • 真作かどうか
  • 保存状態が良いか

6.横山大観の買取相場価格

横山大観の買取相場価格は、約2万円から50万円ほどです。一例として、「富士之図」は横山大観の養子だった横山大玄による鑑定書が付属しており、30万円で取引されました。こちらの作品は保存状態が良く、鑑定書だけではなく二重箱付きで出品されました。また、幽玄な雰囲気を漂わせる「雨後」は、横山大観の特徴ともいえる「朦朧体」で描かれた優れた作品です。わずかな擦れがある状態ですが、タトウ箱と布袋が付いたこの作品は、22万円で取引されました。

7.横山大観の買取についてのまとめ

日本画の巨匠である横山大観の作品は、経年による汚れや擦れなどの状態が見られたとしても、比較的高価で取引される作品が多いといえるでしょう。現在、横山大観の作品の鑑定は横山大観記念館が鑑定機関として請け負っており、真作と認められた作品には番号が割り振られます。もしも横山大観の作品の売却を検討しているのなら、高額査定になるように鑑定を済ませてから行うと良いでしょう。